新井の石舟古墳

新井の石舟古墳は、直径10mぐらいの円墳で築造年代は6世紀から7世紀前半と推定される。横穴石室が存在し、玄室には凝灰岩で造られた家形石棺が安置されている。石棺は蓋石と棺身があり、蓋は頂部扁平な屋根形の加工が施され、方形の縄掛け突起がつくり出されている。棺身は縦1.9m、横1.1m、深さ55cmあり、唯一の完形石棺で典型的な家形石棺として、学術的に貴重で古くから「石舟」の名で呼ばれている。

付近一帯には平家の落人伝説が伝えられており、その関係からかこの古墳を二位尼の墓とする伝承がある。

江戸時代から「泉塚」とも呼ばれ、石舟内に貯まった水の量で米の豊作・不作が決まるといわれている。また、水をかき乱すと100日間、雨が続くという伝承がある。近年は水は貯まっていません。

東南に約7m、西南に約7mの位置には配下のものと思われる古墳が、それぞれ一基ずつ残っているが、現在は両方ともくずれている。

鳥取市指定史跡

参考文献:改訂国府町誌

アクセス
JR西日本・鳥取駅より車で30分、鳥取駅前のバスターミナルより日の丸バス、中河原方面行き、新井入り口下車。

村内には、駐車場はありませんので、新井入り口に車をおいて、風景を楽しみながらゆっくり歩いて、石舟古墳までの道のりを楽しんでください。

新井の村に入っていくと石舟の館前につく、そこには石舟古墳といちじくのモニュメントが展示されている。しばらく眺め奥へと進んでいく。急斜面となり、竹林と雑木林の間を抜けていく。左に砂防堰堤を見ながらさらに登ると石段があり、新井の石舟古墳にたどり着く。少年期はよくここに、かぶとむし、くわがた、せみを採って遊んだ。耳を澄ませれば、小鳥のさえずりが心地よく聞こえる。

   

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