大衆の堕落は国を亡ぼす

マスコミの左傾

今や日本は本当に危険な時期である。マスコミの左傾化の故に、現代の日本人は、保守に辛く、リベラルに甘い。何か保守というと引け目を感じ、リベラルというと、善し悪しを問わず良いように感じる無知な大衆がおる。

革新派などの言葉が消え去って洵に見分けがつかなくなった。保守とか自民党というと何だか振るわない。こうなったのには色々原因理由があるが、一番大きな影響源は何と言ってもマスコミの左傾である。
 

今年は、衆議院議員の選挙が行われる為に、年金問題だけを取り上げて問題にしておるが、全国で沢山な地方選挙が行われる。地方自治体の選挙は大事な選挙であるが関心が偏向しており、候補者を見ると、保守党の候補者が自ら保守党を称することに何か二の足を踏んだり、おじけづいて、凡そ意気地が欠けている。無所属で立候補とは本質的な欺瞞である。 

大衆の堕落と革新政党の衰退

革新という言葉が消滅した。野党も革新政党と言わない。これが甚だ狎れの状態になっている。日本が何でも手本とするヨーロッパ諸国を見ても明瞭であるが、過去10年、ヨーロッパ各国の労働党、社民党、社会党の衰退が顕著である。

大衆の時代ということが世界の流行になっていたが、この大衆が堕落してしまって、とっくに新鮮な意義を失い、進歩がなく、スペインのオルテガの指摘た通り、大衆的人間は旧来のものに何でも反対で、その上、道徳も法律も秩序も無視し、所謂「四患」の、偽・私・放・奢の第三の放になって、大衆政党を通じて、強請りの世の中にしてしまった。
日本も例外ではない。所謂、高福祉政策はその余弊に堪えられなくなり、もう福祉国家というものは最近ヨーロッパではすっかり廃れているではないか。
 

そして、政治の偽善と、大衆の後に隠れた左翼たちの横暴は目に余るものがある。時々見かける公害等の補償運動でも、本当の罹災者、患者は後へやられてしまって、前に立って頑張るのは殆ど専門の左翼運動屋であろう。

沖縄のデモの動員数すらマスコミがインチキをする時代なのである。こういう大衆を利用するメデイア、左翼、政党の横暴が国家を破滅に駆り立てておる。

韓非子に乱弱(らんじゃく)(おもねり)に生ず」と論じておる。

実際問題として、急速に時局は乱れて、国民生活は混乱に陥り、國際間の問題も一層紛糾し難局に入ってゆくと考える。
         平成20年元旦 
             徳永日本学研究所 代表 徳永圀典