1月12日 清新
春になれば若葉が萌え、夏になれば若葉が薫る。この時、何人も清新を感ずる。清新とはつまり活発な創造、健やかな生命の相にほかなりません。しかるに創造の作用、生命の活動は絶えざる分化であって、分化は抹消化するほど、生命が希薄になり、創造が鈍る。故に抹消化し尖端化することは直ちにうつろいやすく、散りやすい。従って新はたちまち陳となる。真に新たなる為には、たとえば「ときは」(常葉)に「かきは」(堅葉)なる為には、根ざすところ深く、生々の力に満ちておらねばならぬ。されば詩は、自己の純真な性情より発するものでなければならない。
漢詩読本