115日 朝がすべて

 さすがに東京の騒がしい市中でも黎明、夜明けの一時は森閑として静寂そのものである。実は今朝も調べることがあって四時に起きたのです。暗闇(くらやみ)から次第に明るくなって何ともいえぬ好い気持ちである。ふっと私は暁という字を思い出した。これはあきらか(○○○○)という字であり、さとる(、、、)という字である。夜の暗闇が白々と明けて、物のあやめ(、、、)けじめ(、、、)が目に見えてくる。さわやかな中に、心が澄み、頭が冴えて、物のすがたがあきらかになってくる、という意味である。従って、それだけ物事がわかる。だからさとる(○○○)のである。確かに朝がすべてと言って宜しい。  論語・老子・禅