1月15日 なぜ学ぶのか
夫れ学は通のために非ざるなり。
窮して困しまず、憂えて意衰えざるが為なり。
禍福終始を知って惑わざるが為なり。
荀子
本当の学問というものは、立身出世や就職などの為ではなく、窮して苦しまないということ、憂えて心衰えないということ、何が禍いであり、何が福であり、どうすればどうなるかという因果の法則?禍福終始を知って、人生の複雑な問題に直面しても、敢えて惑わない、という条件を提出しているのです。これは我々にとって誠に痛切な教えであります。窮するということ、心配事というものは、人間として常にあることで、世に処する以上免れないことである。しかし、それだからと言って精神的に参ってしまうということでは、我々の人格の自由や権威はないわけであります。 知命と立命