118日 学に進む道

 南学の開祖・梅軒の体達した名言である。教育学問の要旨は自得させるにある。速成は不自然であり無理である。

近代日本は、この無理不自然の連続で、今になってもなお改まらぬ。デモクラシー、民主主義、自由自由と何でも速成が好きである。これが治らないと日本は大成しない。

何でもこつこつ根気よく努力を続けてゆくに限る。例え愚でも、拙でも、それはそれなりに味が出てくるもので、俄か造りはどんなに器用に見えても必ずだめなものである。          百朝集

       学に進む道

 学に進むに(ぜん)あり。速やか成らんことを欲する

 勿れ。唯循々(ただじゅんじゅん)として()まざれば則ち遂に必ず得ることあり。既に得ることあれば則ちまた已むこと能はず。故に学んで三年、間断なくんば則ち必ず得る所るなり。           南村梅軒