121日 歩く

 乗物が発達して人間が歩けなくなった。そのために人間の足が弱くなりました。足が弱くなるということは、足ほ足ると読む如く、人間の健康はこれで足りるというくらい大事な条件です、だからこれは、身体が弱くなったということです。見てくれはみな体格がよくなったけれども、生命・エネルギーという点から言うと、たいそう弱くなってしまった。私どもの学生時代は、みな一里や二里歩くのが平気でした。またその頃は歩けました。この頃はうっかり歩くことも出来ませぬ。       天地にかなう人間の生き方