自警 CからF

C言葉に呉々も注意を

他人は、何を考えているか分からない。人の短所、欠点をあげつらったり、過去の人でも謗ったり侮ったり嘲笑してはいけない。ただ、自分の言行を慎み修養することだ。

D読書の心得

本に書かれて自分が関心のあるものから問題を解きほぐす事が読書のポイントである。だが、濫読はいけない、おざなり読みもいけない、漠然と読まない、速読はするな、貪り読みはやめよ、言葉をよく吟味しながら筋道立てて読むことが肝要である。

 

E生活のリズム

夜が明けたら遅滞無く起床、夜は11時頃迄には就寝の生活を繰り返すこと。疲れた、酔った、満腹だとかでこのリズムを壊さないこと肝要なり。時に正座して思考を深めることが必要。精力を一気に使い切らないこと肝腎、ゆったりした気分を維持すること必須なり。

F我一人の気概を

 以上、この六か条ほど厳しく且つ切実な自戒はないが、古賀穀堂は、色々な学者や流派はあるものだ、だが、それらに徒に組せずに「ただ一人、自分がこの世にあること大切なのだ」と言う誇りを持てという。