1月3日  国旗に就いて

 可愛い子には旅をさせよ、と言う諺がある。外国を長旅したことのある人々は、例外なく日の丸の旗を喜ばしがる。外国を旅して初めて自国というものの懐かしく有難いことがわかるからである。自国内に住み慣れて、つまらぬ事にむしゃくしゃしている者には、愛国も愛家も愛人も無くなり易い。それはとにかく、青空に翩翻としてひらめく日の丸の旗は、それ自体何と快いものであろう。

あれを軍国主義の象徴の象徴とか、戦争の残骸のように忌み嫌うなどは、言うまでもなく正気ではない。多分に異常心理である。中には、そう教えられて、無理にそう決め込んでおるイデオロギー患者も意外に多い。