16日 読書に就いて

 読書するのに極めてざっぱくである。あれこれと読み漁る。これは大きな病根であるから立派な書物を選び、これを読んで十分だというところまで考えて本当に自分の心で掴むことを目的とする。また貪り読んではいけない。読まなくてもよいものを無暗に読む傾向が昨今増えました。よく新幹線などに乗りますと、小説・週刊誌の類を何冊も買って、あっちを見たりこっちを見たりしておる人がありますが、これは貧看しておるのであります。やはり私たちは優れた本を深沈緻密に読まなければなりません。  先哲講座