百年に一度の大転換期 

時代は激変した。コンビニではチッチと伝票に機械を当てれば瞬時に送金完了、これは既存のどの銀行も郵便局も出来ない、既成の銀行は力がありこの採用は規制されている。

GAFA、グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン。

アマゾンやフェイスブックが日本で規制の多い金融業界に参入すれば都銀と雖も飲み込まれるとも聞く程の大津波が現実的になっているが一銀行業界では解決できない法的要素がある。フェイスブックの仮想通貨リブラは刺激的で衝撃を巻き起こしている。国家の金融政策のコントロール不能の可能性あり私は強い規制を要求する。
銀行は過去のビジネスモデルでは食っていけなくなったリーマンショック以後の金融大緩和による世界的大資金余剰によるゼロ金利、これが旧来の規制による銀行存立の基盤を揺るがしているのだ。
メガバンク、資産規模最大の三菱UFGは300兆円、三井住友は200兆円、みずほ200兆円。本来の稼ぐ力の直近業務純益は夫々、約2512億円、2985億円、赤字136億円、効率性即ち経費率は約71%、約61%、約79健全性の自己資本比率TIER1は約12.1%、16.2%、12.6%。全て三井住友がトップ。
業務純益では山陰合銀が地銀15位、鳥銀98位、島根は最低104位。経費率山陰合銀66%、鳥銀88.3%、島根102.7%、メガに比して高い。
高齢者死亡による預金の減少、都市への流出。人口減少による地元産業の衰退、今、ゼロ金利による金融界の現象は、百年に一度の世界構造的なものでひとり金融界のみならずAIと5Gが惹起するキャッシュレスと並行して想像を絶する局面を迎えつつある。

きちんと正面から対応可能な銀行も企業も無いのではないか。産業も銀行もどう転化して行くのか必死に藻掻いているのが実情であろう。既存の価値観や常識では解決不能の様相を観る昨今である。
                    令和元年7月  日

                        徳永圀典 88歳 元都銀支店長