家系の有用性と政治家の世襲  

政治家の世襲を非難する議員、或いは政党、或いはマスメディア等の主張根拠は何であろうか。考えた人はそう多くはないのではないか。世襲は決して悪いことではない。要は本人次第であるのだが、少し思考を加えてみる。 

私は、明快に指摘する、世襲制反対派、それは、

1.   彼らの思想から出たものである。

2.   その思想とは、階級闘争とか権力闘争により政治とか社会が動かせるという思想である。反体制的思想が背景にある。

3.   民主党、共産党、社民党などはその思想に依拠している政党である。 

ここで、考えて見たいのは

1.   政治や社会を動かせる人物が、果たしてそう簡単に輩出するのかである。

2.   この世襲反対の発想は革命的と無関係ではない。

中国の王朝革命に似た思想である。

3.   その思想の目指す国家は、イデオロギーによるものを意味し、極めて意図的なもので、反体制に繋がり既存国家・社会を不安定にさせ得る。伝統国家・日本には到底むかない事を銘記すべきだ、

4.   中国とか、共和国の歴史がそれを如実に証明している。

5.   日本は、縄文時代から自然に出来上がった国家でありイデオロギーにより成立した国家ではない。

6.   かかる理由だけでも日本には共和国的、イデオロギー的なものは決して似合わない風土があると分かる。

7.   世襲反対派はその伝統日本を壊そうとする狙いがあると知らねばならぬ。 

次に、人物のこと、

1.   人物と言うのは一代では中々出来上がらない。立志伝中の人間が立派な人物と言うのはままあるが続けて二代目が果たしてそうなるか不安定。

2.   唐様で売家と書く三代目という言葉がある。一代で成功しても中々三代目まで引き継ぐのは容易ではない。それは歴史が証明している。

3.   安倍総理、今や、世界で注目されている。洗練された大政治家の様相を発現しつつある。オバマ、プーチン、習らとの対談の様子を見ても少しもヒケを取らず、むしろ位負けがなく彼らより立派に見える。

4.   サウジアラビアの王室と面談した時、彼らは名刺など見向きもしない、安倍総理の人物を観察する。安倍総理の応対辞令は実に堂々として位上の雰囲気である。ある中東関係評論家が、こんな頼もしい総理が日本におられたのだと感銘したと述べている。

5.   あの民主党の管直人が総理の時、中国の胡主席の前でメモを読み相手の顔さえ見ない虚けた顔していたのは、人物の素養も研鑽も度胸もなく、また彼の家系にもないのである。成り上がりの総理では負けてしまう。管直人には、第一、胆識が覗われず国益を損なった。鳩山は家系的に備わっていい筈だが、由紀夫は母方のタイヤ・地下足袋屋・石橋の家系なのであろう。国益を担う政治家の風貌ではない。野田君などは、磨けば玉になる素地はあるが、矢張りそこらの長屋生まれの風采でとても世界の人物と伍したら位負けする。

6.   矢張り、家系の有用性というものは極めて大である。安倍総理などは、少しも威張らないが風格がある。それは人相上の法令に出ている。岸信介総理、佐藤栄作総理、安倍晋太郎外務大臣と政治家的人物の遺伝と素養があるのだ。宰相の何たるかを肌感覚で身につけている。それは麻生副総理でも同様だ。二人とも胆識がある。

7.   民主党の枝野君とか、管直人君とか、前原君などは到底ダメ、底が浅い、人物が見抜かれてしまう。

8.   岡田克也君などは、頭がよくて頑固なだけで、まだ二代目の感じでとても世界に通用する人物風采ではない。胆識が覗えない。

9.   かかる意味で、政治家家系の有用性と言うものを国民は決して疎かに考えてはならない。政治家の世襲を非難する背景には反体制がある、反日本がある。思想的危険性があるとの認定も可能なのである。

10.            日本は、決してそういう国ではない。天皇のお姿を見るだけで歴史的重みがあり政治的にも巨大な影響を世界に与えている。家系の有用性は決して無視してはならぬものがある。 

       平成25年10月1

   徳永日本学研究所 代表 徳永圀典