(そう)について その一

(つら)に就いて色々話をしてきたが、要するに「相」のことだ。だが、人間は動いているから、(そう)(つら)だけではないと申した。

(つら)(そう)であり、自己実現したものとも申した。特に顔面の皮膚は体内のあらゆる機能が悉く顔面に集中しているとも申した。

その(そう)であるが、色々とある。 

先ず、「形相(ぎょうそう)」である。

頭とか目、鼻に現われる相が「形相」である。

これはじゃ、外観的、表面的な、言はば静止的に相である。

人間は動物じゃから動く、そこに「歩く相」、「坐する相」、「怒る相」、「笑う相」、「泣く相」、「食う相」と千差万別にあり、それらは全てその人物の本質を如実に現しているのじゃ。 

だから、それらを総合して洞察すればその人物の赤裸々な本質が覗かれるというものじゃ。 

だから、一流の人物になるには、その外から見られる相を整えるちゅうことはとても重要なことなのじゃ。 

次回は更に詳しく形相に関して講話する。

                    岫雲斎