大宰相の片鱗、安倍総理

       ―外務官僚の糾弾が必要だー 

今朝、平成18年10月13日付サンケイ新聞の記事は、対中国外交交渉の裏面が生々しく語られている。

今回、安倍総理の訪中に至る経緯で、いかに安倍総理が国益と日本の矜持を抱いて毅然として逞しく戦って首脳会談に漕ぎ着けたか実に感動した。 

その記事の全文を多くの国民に是非とも読んで欲しいと思う。 

その中で、中国の温首相の歓迎パーティの直前のこと、歓迎パーティでの安倍総理の挨拶文を訂正したいと、外務官僚から要請を受けた安倍総理は、それが中国側の要請であると分かるや、だれが事前に原稿を中国側に見せたのかと顔色を変えて叱責した。そして、中国側の原稿を見せよというと、中国側のは無いという。

こんな馬鹿げた外務官僚がいるのだ。 

要するに、日本の外務官僚は日本総理の挨拶原稿を中国に事前に見せてご了解を得ようとしていたのである。 

安倍総理は、それなら挨拶はしないと言ったという。

そして、事実挨拶をしなかつた。 

こんな総理は戦後存在しなかつた。 

当然と言えば当然だが、こういう外務官僚が日本国益を傷つけていたのだ。けしからんではないか。

今までの総理は、どうしていたのであろう。外務官僚にいいように踊らされていたのである。 

中国の胡主席や温首相との初対面でも、堂々として、頭を下げなかつた。頭を下げたところだけ写真が新聞に載り利用されるからである。 

橋本首相や過去の首相のように、両手で握手もしなかつた。両手では、懇願に見える。片手だけであった。 

今回の安倍総理の対面態度は実に立派であった。 

過去の総理と違う、大宰相の片鱗を見た。 

平成18年10月13日 

徳永日本学研究所 代表 徳永圀典