韓国近況の概観

この国が隣国でなければ、こんなにまで気を使うことはないのだが、知れば知る程に、好きになれない国ではある。思いつくままに政経放論をする。危険な趨勢を韓国に見るからである。 

歴史・民族

@最近で言えば、ノムヒョン大統領、他国の元首について云々したくはないが、一国統治者として問題がありすぎる。任期の終わるまで待つしかあるまい。

A私はこの韓国国民や為政者の気持ちは分かるが、国家とか民族としての自己認識の基点に重大な誤謬では済まされない、根本的欺瞞が存在するからだと思う。根拠無き歴史の上に成立している虚構の国ではないか。これは未来には必ず剥げ落ちる。そして大混乱が発生しよう。

Bそれは韓国の歴史教科書を読んで感じたのであるが、この国の宿命的過去の歴史を真正面から捉えていない所から発生している。私に言わせれば真実の歴史を、辛いことだがマトモに視ていないからである。これは、この国民が、もし知的に成熟するとすれば、いつの日にか目覚めるであろう。それまでは、試行錯誤的に、民族間、或いは思考の面で、国民は大きく揺れ動き、振幅の大きい動きを繰り返して行くのではないか。対内的は勿論、対外的にも振幅の大きい動きをして、傍迷惑を起し続けるのではないか。既にその前兆現象は多々ある。

C肝腎なことは、この国の発祥の真実の原点を直視し、真実の李王朝五百年、そして明治時代の国際状況、諸外国とか日本との事など、正しく国際的視野で見つめなおさなくてはなるまい。この国の真の成り立ち無視しては、いつまでも実力と異なる虚構が継続して益々おかしくなるのだ。朝鮮半島は、真実の歴史を直視してこそ次なる真実の国民的なものができる。過去の真実を直視せず虚偽の歴史を国民に植え付けていては、民族的動乱と混乱とを繰り返すだけであろう。

Dそして、北朝鮮の核問題だが核心の現場に隣接している国として分かるが、金大中以降の自分中心の思いだけの国民教育の結果である。そしてバブル以後の立ち直りを実力と解した結果と間違った国民教育のツケが回ってきているのが現在の姿である。自己過信に尽きる。自己を直視していない韓国に見える。このままでは、国家存亡の危機につながるのではないか。

E事大主義、古代への郷愁、現代的理性を伴わぬ儒教の風俗、謙虚さの欠ける民族意識、そして職人を忌避し地道な基礎作りをしない果実のみ得ようとする習性が禍いしている。日本は一隅を照らす慶びを持つ国民が国家を根底から支えている。 

経済・社会の深刻な構造的状況 

@貿易黒字の急速な減少。

A対米ドル、「円安・ウオン高」で企業利益半減の非常事態。

B国内総生産の順位下落。

CIMF危機前の為替相場、1ドル900ウオンとなっている。国際競争力は喪失。

D韓国の大企業、現代、サムスン、SKなど大財閥はすべて政府にやられている。

Eのべつ幕無しにストライキやデモで経営を圧迫する時代遅れの労組関係。

Fアメリカなど海外移住する韓国人の著増、グリーンカード、永住権取得へ殺到。海外送金の激増。

G少子化問題は日本より深刻、出生率は韓国1.16、日本の1.29より遥かに低い。

H韓国は構造的な隘路に入りこんでいる。

I血のにじむような日本人のしてきたような努力がない結果であろう。 

至近の韓国、政治経済の問題点 

@1997年のアジア通貨危機、98年のIMF危機、この時早期復活できたのは、ウオンの暴落でありそれは国際競争力の強化に連携した。たが韓国はそこまでで、生産性向上のイノベーションに注力していなかった。日本などは、1ドル360円から80円まで、血の滲む努力をしてきた。米国でトヨタの車は当時の三倍の高値だが、それでも売れるものを作り上げたが韓国にはそれが無い。ウオン高が剥げれば現在のようになるのは当然である。

A韓国人の米国逃亡が増加しているという。アメリカではチャイナタウンよりコリアタウンの数が増加しているという。永住権取得である。ということは自国を内心では見切っているということになる。愛国心の塊りのような韓国人とは実はウソなのである。自国にいて国の発展に貢献する真の愛国心がない証左である。

B韓国人は朝鮮戦争であれだけの命の恩人のアメリカを追い出そうとしている。日本人なら掌の平をかえすような事はしない。自分の国の置かれている現状を冷静に理解できないのであろう。理解しておれば、日本や過去の大統領を叩いている暇などないと思うのだが奇妙な国民性は中国の王朝交代に酷似している。自分の国のおかれている現状の冷徹な直視が出来ないのは、現在も過去も少しも変わらないということのようである。謙虚さの足りない反省の無い国民性が最高に禍いしている。小中華意識が最も害悪となっている。 

日本人は心して、この国に冷徹に、毅然として、対応する心の準備をしておかなくてはなるまい。 

平成18年10月23日

徳永日本学研究所 代表 徳永圀典