朝鮮半島を考察する
広く世界を見渡して、歴史的に紛争の多い地区は特定している事に気が付いたのは新しいことではない。 それは「半島国家」と名付けられる。choke、チョークとは首を絞めることですね。チョークポイントとは致命的な地点のことです。
イランのホルムス海峡、スエズ運河、パナマ運河、マラッカ海峡、ジブラルタル海峡などなどですね。 例えば、バルカン半島、その先端にあるのがギリシャ。この地区の地図を見るとボスフォラス海峡とダーダネルス海峡、黒海とエーゲ海、地中海を結ぶ戦略的に重要な場所で、歴史的に見れば、ここは英国とロシアの利益の衝突ポイントですね。
調べて見ますと、詳細は略しますが、ギリシャのビヘイビアー即ち行動はギリシャのイメージと異なり朝鮮半島とソックリなのです。ロシアと英国に、靡いたり寝返ったりしています。 イタリアは、調べて見ると、北にアルプス山脈があり半島国家と言えないらしい。
台湾とフィリピンの間のバシー海峡、マラッカ海峡などは日本のチョークポイントです。ここは日本の生命線です。キナ臭くなっています、日本は放置出来ない正にチョークポイントであります。
国家は、シーパワーとランドパワーに国家は分類できます、海洋国家と大陸国家ですね。
歴史的に海洋国家は経済合理性重視、ランドパワー国家はイデオロギー重視と言われます。
英国、アメリカ、日本などはジーパワー国家。 ロシア、中国、ドイツなどはランドパワーです。
日本が大陸に進出したのは合理性が無く、失敗しているのにその経験を学んでおらなかったと指摘できる。 それは古代は、白村江の敗戦、元寇の役、秀吉の朝鮮出兵、近世は朝鮮併合であり中国大陸進出でありましょう。日本は大陸に深入りしては失敗しているのです。
このような歴史を、地形的視点で北朝鮮、韓国を観察してみますと、意外に本質が分かるように思えます。
上述しましたようにギリシャでも朝鮮半島でも、常に強いものに「事大」して生きようとしているのですね。それは必然なのですね。 今、アメリカの衰退が見られ中国の台頭が本格化したかに起きた現象が、昨今の韓国「文大統領」の態度なのでありましょう、必然現象の彼らの本質であります。
文は北朝鮮と組みたいのは本気なのです。国際法とか条約とは無関係に願望しておると思います。 既に、2025年には韓国は消滅していると言わだしています。
統一朝鮮の出現です。日本との約束なんでどうでも良いのです。 その兆候はありました。調べて見ました、冷戦時代の韓国は、日本と同様に、あくまで米国に忠実な従属国、しかし中国の台頭と成長に伴ってから「米国と中国の隙間で泳ぐようになっていたのです。
例を挙げて見ます、韓国の保守派であった経済界出身で大阪鶴橋生まれ、(鶴橋説明)の李明博大統領はリーマンショックで大揺れのアメリカを見限る如く「中国に傾斜」したではありませんか。
朴大統領に至っては、北京で開催された「抗日戦勝70年周年軍事パレード」に参加しました。
この頃から韓国とアメリカとの温度差がドンドン明白になってきたわけですね。日本のマスコミは視野と歴史的洞察が無いから報道しないわけです。
大国間で二枚舌外交が半島国家の宿命的常套手段で、彼らにとって何でもないのです。 それが、生きる手段なので日本人には理解し難い。 ギリシャもそうして生きてきているのです、ギリシャは国家財務を偽造してEuに入りましたね。数年前多額の債務で国家危機の時、仕方ないからドイツが面倒みています、ここがロシアに完全従属したら困るからです。今、一路一帯で中国に港を100年契約しました、ギリシャだからやるのですね。 ギリシャは欧州の輝ける先祖なのですね。ソクラテスですからね。ロシアにつくのをヨーロッパは放置できないわけです。
韓国国内でも、伝統的な親米保守派が親中派に衣替えして民族統一を至上命題とする「親北勢力」が勢力を増やしていたのです。だから文大統領が当選したわけですね、多くの韓国民の心情が統一へ傾斜していたわけでありましょう。
こうした視点で観察すると最近の韓国の軍艦のやった自衛隊航空機への照射、或いは竹島の上陸などの彼らの背景と意思が読み取れるではありませんか。
アメリカは気が付いており、トランプは韓国から軍隊引き上げを時間かけてやるという説もあります。 それは北朝鮮が力をつけている事、それは核保有と裏表の関係であり、北は決して核は手放さない。半島の「力の源泉」だからで、韓国現政権と阿吽の呼吸が伺えるのであります。
このような視点で勘案してきますと、事態が鮮明に読み取れます。日本との約束も国際法の約束など、どうでもよいのです。 これが半島国家の「歴史的生存法」なのでありましょう。
日本人は覚悟を決めなくてはなりません。通貨も外交も「力」なのです。あの世界の小さい国家が覇権国アメリカや中国、ロシアと対等に交渉しているのです。
日本人は冷酷に国際関係を洞察しなくてはなりません。平和ボケで、かかる現実を知らぬ平和ボケばかりの日本人、アメリカだけ頼りにしていてもなりません。外交の源泉は軍事的実力です。
令和元年10月7日
徳永日本学研究所 代表 徳永圀典