政党は果して日本の政党か?
拉致被害者の家族達が訪米して、六カ国協議担当のヒル氏と面談して「北朝鮮と米国の国交正常化交渉に際して日本人拉致被害者解決を前提とするよう申し入れするという」。
これを聞いて、私は、実に奇妙な気持ちに襲われるのである。
被害者の方々が訪米してヒル氏に面談すること自体は問題ない。
だが、根本的には、拉致は「日本の主権が侵害されたこと。日本人の生命の安全の問題である。」
第一義的には政府が敢然と、時には急襲して被害者を奪還してよいのである。
このケースは、日本の与野党全てが、訪米してヒル氏に国民を代表して厳重に申し入れしてよいのである。
だから、日本の政党は与野党共に冷淡だと指摘したい。
民主党の小沢党首、社民党の福島党首、共産党の志位党首、彼らは知らぬ顔のように見える。福田総理も安倍前総理に比して、まあ当事者であるからだが、素っ気無いように思う。
こんな時こそ野党ではないか、小沢党首が野党党首を引率し、訪米して談じ込んでよいのである。
政権党や内閣に空威張りするより遥かに国民的に喝采を浴びようというものだ。
平成19年11月11日
徳永日本学研究所 代表 徳永圀典