悩める戦後生まれの人々「縦軸の確立を」 

私は、ここ十年間、山陰地方の寡占紙とも言える日本海新聞に毎月一度、潮流というコラムに寄稿(1600字)し続けている。また、私のホームページのアクセスがここ半年の間に急速に増加して最近は日々200から250を推移している。

そして、私宛にこの間、1000件近い所感のメールやら手紙、葉書が到着している。

中でも、最近、目立つのは、若手、20代から50代の方々のものが多いのが目立つようになった。私の最も喜ぶ処である。当初は年配の方々が多かったからである。

また、私のここ20年間主催する鳥取木鶏研究会に参加し学びたいとする若手がこれまた増えている。実に喜ばしい限りである。 

そして、参加し学びたいという真面目な方々の参加希望の趣旨は、どなたも同じようである。それを箇条書きにまとめてみる。 

@世間に色々の情報が氾濫している。

A従って、自分は訳の分からないままに日々過ごしている。

B書物を殆ど読まないでいる。

C読んでいる方もあるが少ないように思える。

D徳永氏のコラムがとても勉強になる。これはホームページの閲覧者にも格別多い。

E自分の日々の在り方に疑問を抱いている真面目な方ばかりである。これは意外。

F日本を心配している人々が多いこと。

G安岡正篤先生のことへの興味が高校生でも増大していること。

H徳永氏のホームページを見て眼から鱗の落ちる思い。

I徳永氏の論説はブレナイし爽快感がある。

J掲示板も含めて、自分が頭をかしげている人々の実態が分かってきた。

K日本がまともな国になる日を祈る。

L徳永氏の論説は現代日本に必要である。

Mマスメディア特に朝日新聞の見方は皮相である。

N真の保守がとても大切だとホームページを見て感じた。

この程度にしておくが、これらを拝見して、日本の未来にとても私は勇気と希望を抱くことができたものである。

そこで、私の所見を述べたい。 

1.歴史の泡沫

 いつの時代でも、騒ぎ立てる、或いは邪な意見が蔓延する、これは世の常である。
言論が自由で、しかも先の大戦で負けて、外国により占領され、日本の伝統を否定した教科書で教えられた人々が混乱するのは当然である。たかが一度の敗戦でここまで日本人の心身が弱体化した原因は日本人が自らを失ってしまったからである。
大和魂という日本人の魂を喪失しているからである。大和魂とは「祖先を敬う」精神でもある。

それには、「失われた自己を回復」すれば良いのである。
日本民族の歴史、2000年の間のたかが
敗戦後の60年間は、「歴史の泡沫」に過ぎないのだと、明快に認識することから始めればいいのである。 

2.縦軸を確立せよ

この問題の根本的解決は明快である。

「失われた自己の回復」、それは、日本人としての「アイデンティティの確立」のことである。
それを「日本人の縦軸の確立」というのである。
 

3.国史の勉強こそ救われる道

縦軸とは、父祖の歩んだ日本人の歴史を学ぶことに他ならない。学校の歴史教育は大嘘だらけの大間違いであったという確認が必要。それは戦後の日教組の左翼思想であり反日本人の仕業である。それは中国共産党・北朝鮮・韓国と連携している国内左翼とメデイアの存在である。 

4.日本歴史二千年の素晴らしさ

西洋が先進国だというのは大間違いである。これは正しく歴史を学べば一目瞭然である。
先の大戦は一言で言えば「人種差別」が戦争の原因であった。白人でなくば人間に非ずの戦前の世界、それに敢然と挑戦して破れたのが日本である。
 

5.日本人としての誇りを

それは正しく歴史を学び大きい視野で西洋史と比較すれば分かる。明治初期に西欧に負けていたのは産業革命による技術と近代法律のみである。戦後はそれを完全に充分乗り越えている。

さすれば、日々の社会を混乱させる朝日新聞とかマスメディアの「真贋」がこれまた一目瞭然として理解し自らの矜持につながり日本人としての「縦軸」が揺ぎ無いものとなるのである。

自分の精神の安定は、二千年来、父祖のしてきた道を学ぶことなのである。それが縦軸である。

  平成18年11月24日

徳永日本学研究所 代表 徳永圀典