11月3日 常に新鮮こそ

 人間も幾つになっても、またどんなに立身出世しても、或いはどんなに失意に沈淪(ちんりん)しても、生きる限りは固まらない。常に()()の如くよく(から)を脱する、生き生きとしておる、つまり新鮮である。常に柔軟である。若々しい。しかるに、我々は常に容易に殻を固くしてしまう。型に(はま)って、因循(いんじゅん)姑息(こそく)に陥り、枯死、その前に若朽(じゃっきゅう)してしまう。老朽(ろうきゅう)の前に若朽してしまうと言うことになり易いので、いかに殻を脱いで常に新鮮になるかということこそ、我々が社会的に生きてゆく秘訣です。           暁鐘