11月4日 若朽(じゃっきゅう)は早い

 青年として特に速く自覚しておかねばならぬ恐ろしいことがあります。それは世に言う若朽ということで、志を立てて努力しないと案外速く青年もだめになるということです。青年時代、殊に学校を出て社会に初めて踏み出す時、みんな希望に燃えておりますし、何と言っても若い生命が損なわれておりませんから非常に溌剌としておりますが、そのくせ案外我々は早く駄目になるものなのであります。少なくとも自分はさようなことはないと思うのです。けれども案外早く多くの人々が駄目になるものであるということは冷厳な社会的事実なのであります。 祖国と青年