また、放り出した小沢一郎
数日前、私は、小沢一郎は、「高転びに転げ落ちる」と予言したが、当にその通りとなった。そしてその辞め方も、安倍総理と変わらぬお粗末君であった。
1.
この辞任は、表面的は兎も角、本質的には、民社党役員会で連立を反対され、カチンと来て、ワンマンが不能となり気分を害したに過ぎまい。ワガママ坊やである。
2.
外交を私利私欲に利用し、党利党略に持ち込んだ小沢一郎は国賊に近い。理由は何でもつけられる、外交を利用した小沢一郎の責任は重大である。
3.
記者会見の発言を聞いても、民主党役員会への反発が極めて大きく、意のままにならぬと、このようにして放り出して、小沢は逃げ出してしまうのである。
4.
外交をダシにした罪は大きく小沢一郎を断罪する。だが、政治は妥協である、自党の政策を少しでも実現しようとして、反対した民主党役員連中は、幼稚とも言えるのである。
5.
この記者会見で明白になった事は、党首自ら「民主党には政権担当能力が無い」と言い切ったことである。それは民主党役員会への批判である。やはり民主党は、国政の責任政党として落第だと小沢自身が認めたのである。民主党の未熟度は相当に深刻である。分裂が日本国のためだ。
ガン細胞である赤松・横路・興石・菅など旧社会党残党と手を切らねば民主党に政権を与えるべきでない。政界再編成が日本に必要である。
6.
小沢一郎の力任せの、裏手の手法で参議院の大勝を果たしたが、日本にとり大きな負の遺産である。
7.
民主党の人材は、どんぐりの背比べばかり、今後はまとめられる統領が不在で前途多難であろう。理屈はよくても政治は現実である。
8.
「国益」が政治の中心テーマにならない事が、良識ある国民の失望である。
国民は、最早や、民主党を早々と見切ったほうがよい。
平成19年11月4日
徳永日本学研究所 代表 徳永圀典