115日 ありのままの人間の徳 その三

 吉田松陰は31才、高杉晋作は29才、橋本佐内は36才、何れも早く死んだ人であるが、彼らは年若くして既に堂々たる国士的風格を備えていた。こんな若い者がなぜ偉いことが出来るかと言えば、若いからこそ出来たのである。今の学問は一言にすれば雑駁(ざっぱく)の一言に尽きる。雑学末技の学問教育は民族を神経痛にしてしまう。          古典を読む