乱と変と役 鳥取木鶏会 会長 徳永圀典
歴史的に使われている乱、変、役
この違いを御存じでありますか。
乱
応仁の乱、1467年応仁元年、京都は灰燼に帰した。
我が国の文明的転機でした。
応仁の乱から織田信長・豊臣秀吉にいたる120年ぐらいの間に古代からの流れはすべて絶たれて、新しい動きが出てきた。
この流れが、今日の日本文化というものを支えて、
能、狂言、生け花、茶の湯のどれもがこの時期に発生し、下剋上の中、古代以来の家系は崩壊し、新しい時代を担った人たちがつくり上げてきたものが、今日の日本に影響を及ぼしている。
大塩平八郎の乱
江戸時代、天保8年、1837、大坂町奉行所の元与力大塩平八郎とその門人らが起こした江戸幕府に対する反乱。大塩の乱とも言う。
役
元寇の役、弘安の役
元寇の役、鎌倉時代中期、モンゴル帝国、属国の高麗王国によって2度にわたり行われた対日本侵攻の呼称。
1度目を文永の役1274年、
2度目を弘安の役1281年。蒙古襲来とも。
変
本能寺の変
明智光秀の謀反でしたね。
「変」…成功したクーデター。成功して世の中が変わった、という勝者の視点から。
「乱」…失敗したクーデター。反乱が起きたものの鎮圧した、というこれも勝者の視点。
「役」…他国や辺境での戦争。他国からの侵略(元寇=弘安の役)でも使われる。