1214日 第二煎 渋味

 次に第二煎で、茶の中のタンニンの持つ渋味が出てくる。子供は皆甘いものが好きである。人間も未熟な者を甘いという。それが色々と生の経験を積んでくると渋くなる。しかし、渋いというのは甘いの反対や相克ではない。甘さが内奥(ないおう)に溶け込むのである。現にタンニンを分解すると、カテキンという甘味が抽出される。