大嘗祭の式典
天皇という存在を通じて、同じ時代を生きる凡ての人々、そして過去と未来の人々をも、一つになれる日本人は、本当に有難い、幸せなことだと夜風の中でしみじみと噛みしめました。
天皇になられた瞬間から、お顔を拝していると、
少しの驕りも、虚勢も、傲岸も、高ぶりも、高揚も、微塵も見られない、普通のままである。
それでいて、穏やかな威厳がある。
正に、王者です。
凄い、人間を超えている。
これは、世界広しと雖も、誰にも真似のできない、生来の、二千年の徳でありましょう。
そして、老若男女が日の丸の旗を振り、国史を勉強していなくても、不思議、天皇の人徳に靡いている。
奉祝している。
これを見て、日本は素晴らしい国だと多くの外国人は思った。
古代のままの、洗練された儀式、容姿、
然も大雨も、儀式が始まるとピタッと止む。
おまけに虹が立った。外国人が指摘して驚いている。天皇は、やはり神様ではないか。
天皇を中心にして、和している日本人。
この瞬間を心に刻みました。脳裏に刻みました。
大柄な老紳士が目頭を拭っていた。
老若男女、等しく喜悦の涙を拭いていた。
天皇と国民が正に一体となった瞬間でしたね。
私だけではなく、多くの方も、国民の一人として、陛下をお守りしなければと思ったことでしょう。
日本に生まれた慶びを痛感した次第でした。
令和元年12月2日
鳥取木鶏会 会長 徳永圀典