世界は「ご破算で願います」の世紀末か?

2009年・年末所感 

1.経団連の会長がまだ総理官邸で会っていない。経団連会長は民主党との関係に悩んでいる。労連の会長とは二度、官邸で会っている。公安委員に任命された。

2金融大臣のモラトリアム法案は、銀行丸投げの内容の無いもので銀行イジメ。

3.金融庁は、上場会社の役員報酬公表義務化をした。

4.官僚叩きの徹底さーーこれは矢張り戦後の大受益者を懲らしめていますね。

5.仙谷行政大臣は「今回は日本医師会外しということを鮮明にしたい」と発言し大阪府医師会長はあっさり引き下がる。民主党の医療政策を担当する議員は、日本医師会について「赤子の手を捻るより簡単だ」と発言した。日医外しは徹底している。政府の審議会、委員会などから日医が一掃されるのは時間の問題という人もいる。

6..日本航空の年金問題、前原大臣は表に出なくなった。法的破綻ではないか、企業の年金債務が大きな負担になっている、それは大企業てじめへのモデルとなり得る。(退職給付債務)

日本航空 積立不足の年金債務3926億円(8010億円)

東芝                  7201億円 (13808)

三洋電機               2242億円 (3859)

日立製作所             10818億円 (22055)

三菱電機               5938億円 (11363)

富士電機               748億円 (2018)

富士通                4071億円 (11983)

川崎重工               1245億円 (1856) 

引き下げに動いた企業

パナソニック              4083億円 (18219)

NТТ                 11761   (22127) 

こうして見ると、戦後繁栄を享受した既得権益グループ潰しと読める。徹底した反自民党、反大企業、反米の労働党政権である。 

小沢一郎は自民党を徹底的に潰しにかかっている。 

だが、国内問題にかかりきりで鳩山政権は、3Kで苦吟しており、来春まで持たないと思える。―故人献金、経済、基地である。

来年は、日本は騒然としくるのではないか。 

小沢一郎は、鳩山総理くらい何とも思っていない。米国との関係がギリギリまで行けば、前原を総理にするのではないか。

次ぎの参議院選挙で勝利して政界再編正を考えていると言う。島根の青木の飛び出すのを待っているとも。

最近、小沢一郎が自民党の森元総理と密談したといわれている。参議院選挙の後は、究極の「大連立」さえあり得る。 

だが、その間、日本はガタガタになる。 

広く、世界を見渡して、

1.     過去1年、100年に一度の経済大激震に見舞われた世界。

2.     サブプライム問題で、世界各国は「財政の能力」を遥かに越えたカネを注ぎ込んだ。世界が蒙った損失は巨大。

アメリカは国民総生産の12パーセントを超える財政赤字

ヨーロッパ諸国も財政赤字の限界3パーセントを遥かに超過。

中国も大赤字の今年である。

日本に至っては「国債依存が財政の半分近くなっている。

――世界各国は、これ程の財政赤字に耐えられない。

3.     来年度からは不況対策を減らさざるを得ない。各国は財政赤字の縮小を図るであろう。

4.     それまでに、各国経済が「自律的回復に向わなくては景気は再び下降」する。二番底になるのは必定である。

5.     そこで、再来年の2011年、平成23年度が勝負の秋となる。

6.     これは、ペーパーマネー体制の行き詰まりである。世界的大不況が押し寄せて来ると見る。景気などよくなる筈はない。 

7.     このような世界的大危機の時に「日本は最低の内閣」である。

8.     ヨーロッパはアメリカ以上に悪い。ペーパーマネーの行き詰まりは、アメリカと中国の両国で取り仕切るであろう。新しい通貨の出番はあり得る。過去の通貨の「ご破算で願います」という事もあり得るのではないか。

9.     それは、「西洋文明」の行き詰まり、それは「巨大な文明の転換」が起きようとしているのではなかろうか。  

   平成21125
          徳永日本学研究所 代表 徳永圀典