日本海新聞潮流寄稿 平成1514

神様と市場経済

ここまでに至った経済も今年が剣が峰となる。
日米経済の支配原理の違いは、日本のカミ様と西洋神ゴッドとの相異だと喝破する。米国
9.11テロは狂信的イスラムの仕業、イスラエルとパレスチナとの眼には眼をの終わり無き憎悪。米国流経済が普遍的モデルのように日本を席巻、外資系は日本の金融機関ならやらないアクドイ法律違反をして荒稼ぎする。堪りかねた金融庁が時に行政処罰をするが荒儲け絶対主義の外資。この様な市場経済が人間の幸福に大きく貢献するのか甚だ疑問。

日本には「君子財を愛す、これを取るに道あり」と経世済民の思想と志から経済という言葉が生まれたように、国を治め民を救うという哲学があった。外資系は目先の利益の為に巨額の株、為替の空売りをし発展途上国の矛盾とか隙をくぐり平気で一国を破綻させる。数年前、タイ国を筆頭にインドネシア、マレーシア、韓国と実に経世済民の思想から程遠い手法で一国を混乱させ国民を酷い目に会わせ荒稼ぎ。日本も例外ではない。マネーと情報を占有し政治的、意図的、狡猾的、覇権的に市場をコントロールし儲ける仕組みに見える。
米国格付会社は、エンロン、ワールドコム等に破綻直前まで良いランクを与えていたが粉飾も見抜けなかった。かれら社長のブッタクリのような年俸
80億円など珍しくない。模範と言われた米国企業会計もあのザマではないか。現今米国の巨大貿易赤字、財政赤字を格付けにどお評価しているのか。米国は23千億ドルの対外純債務のある世界最大債務国、貿易収支は年間4千億ドルの赤字が常態、この破綻的状態は知らぬ顔だ。ちなみに、日本は約200兆円の世界一の純債権国。外貨準備は4600億ドルと世界最高。米国格付基準はダブルスタンダードであり視点に大矛盾がある。
日本としては米国との同盟が最も安全だがクリントン時代、ウオール街のマネーがわが国経済を破綻的にさせた端著は力関係にある。元財務大臣のルービン、サマーズ等は米国資本の代弁者でIMF、世界銀行と絡んでいる。その後ルービンは米国の名だたる金融資本の会長に戻った。日本では考えられない政経一致である。
0.1%の富豪が国富の36%を持つ過激な米国式経済に疑問を抱く。

経世済民の思想による経済運営が人間の幸福により大多数が近づける。なぜ簡単に日本型資本主義を放棄したのか。そうは言うものの、日本の資本は確かに柔軟性、流動性、創造性に欠け競争原理に適応していないのは事実だ。
市場経済の弱肉強食とは、敗者必滅で敗者は例外なく貧困に喘ぐ事を忘れまい。

イスラムはイスラム教、イスラエルはユダヤ教、そして、アングロサクソンはキリスト教。唯一絶対神は異教徒を迫害する歴史を有する。彼等は眼には眼で、相手が徹底的にダメージするまでやる。
日本のカミ様は自然崇拝であり感謝の神であり本質は
森羅万象共存の精神でありゴッドと根本的に違う。
アングロサクソン、特に米国主導の市場経済は唯一絶対神的なゴッド流だ。一神教民族は排他的独善的で異教徒を徹底的に弾圧したのは歴史が示す。テロは断じて許されないが中東の現状、米国市場経済の在り様を見るとそう思える。

どおやら、地球規模で見られる矛盾、地域紛争、環境悪化、宗教問題抗争などは凡て西洋文明の原理から生み出されている。

日本のカミ様は自然崇拝で森羅万象すべてにカミを感じて尊敬し平和的である。地球に存在するすべて、存在そのものを受容する。この心、凡ての存在を敬の対象とする日本の
カミこそ人類を、世界を或いは地球を救済できる究極の原理だと思う。
昨年、親日派の為の弁明を出版した韓国人、金ワンソプ氏も言う日本の神道は人類が作り出した最も理想的な形の宗教だ」と。冷静に世界の現実と、ここ5百年の白人中心世界史を広く見れば確信的にそう思える。

この日本の神の心が
21世紀の主たる精神原理とならねば人類は救い難いのではないか。日本人よ、正しい国柄を学んで誇りを取り戻そう。
鳥取木鶏クラブ 代表世話人 徳永圀典