渡部昇一先生

現在は、上智大学名誉教授である。このお方は、温厚な風貌のお方であるが、大変な学者であるばかりか国士である。結論から申せば私は
第二の安岡正篤とさえ思うお方である。洋の東西の歴史、言語に通じておられるのも安岡先生に似ている。その上に、同様に日本国を愛してやまないお方である。竹中平蔵のように、フラフラしない、あの亡国新聞、朝日の欺瞞性を衝かれたのは、多分月刊誌、諸君上であった。朝日は渡部教授の論理に完膚なきまでに敗退したとの印象を持ったものだ。断然と筋が通り、且つぶれがないのは、その教養の深さと高さに信念がおありだからだ。昨年、盛岡の全国木鶏クラブ大会代表世話人会で講演の後のパーティで直接お話をする機会を得たが人物としても良く出来たお方であった。ご自分でも私費を投じて米国留学生の面倒をみておられるとも聞いた。若い時代、ドイツ留学での苦学を思い起こされているのであろう。まだまだお元気であり、世の木鐸として、警鐘を鳴らし続けて頂きたいと心から願う。
平成15年1月17日 徳永圀典