日本海新聞潮流寄稿 平成1510月1日

“外国国歌の歌詞”

次は六ヶ国の国歌の歌詞を翻訳したものです。夫々どこの国か判定できますか。

1.
「鍛えられし わがつわもの 攻めくる敵 討ち破り 断乎と守る 尊き国わが祖国に栄あれ。栄光の民よ 自由の祖国 結ばれしその誉れ 旗のかげで 導けよ勝利の為 進めよや」

2.
「立て、奴隷となるな、血と肉もて、築かんよき国。立て!立て!立て!心あわせ、敵にあたらん、進め、敵にあたらん。進め、進め、進めよや」

3.
「ゆけ祖国の国民 時こそ至れり正義のわれらに。旗はひるがえる 旗はひるがえる 聞かずや野に山に 敵の呼ぶを悪魔の如く 敵は血に飢えたり。立て国民 いざ矛とれ 進め進め仇なす敵を葬らん」

4.
「おお神よ 我らが神よ 敵をけ散らし降伏させ給え 悪らつな政策と奸計を破らせ給え 神こそ我らが望み 国民を守らせ給え」

5.
「おお激戦の後に 暁の光に照らし出された星条旗が見えるか 夜どおし砲弾が飛びかった後に、われらの星条旗が翻っている。自由な祖国、勇敢な家庭 星条旗をふれ 星条旗をふれ 戦闘がやんで微風が吹く中に 濃い朝霧の中 見え隠れしているものは何か これこそわれらが星条旗 神よ!星条旗をふり続け給え 自由の祖国勇敢な家庭の上に」

6.
「君が代は 千代に八千代にさざれ石のいはほとなりて、苔のむすまで」。

私は外国国歌の歌詞に興味があり長い間求め続けていました。みんな、血なま臭く勇ましい軍歌調だと痛感されるでしょう。血とか肉とか敵と戦えとか、血に飢えた敵とか、実に品位も無く戦闘的なものばかりの烈しいものです。こういう国家の方針の下にこれらの国民は国家に忠誠を捧げており、戦闘を薦められている。これでは戦争が絶えませんね。

日本の国歌の歌詞の、なんと平和でおおらかで悠久で格調が高く素晴らしいか、歴然と違うではありませんか。オマケに、君が代の歌曲は実はドイツで世界の国歌の評価判定会があった時に、君が代はその第一の秀歌に選定されました。明治になり日本古来の雅楽の旋律を取り入れて現在の曲としたものです。

この歌詞は、今から約
1000年前、醍醐天皇が紀貫之に命じて編集させた日本最古の歌集「古今和歌集」巻第七、賀歌の部の第343番、読み人知らずとしてあります。「我が君は、千世にやちよに、さざれいしの いはほとなりて、こけのむすまで」がルーツです。長寿を祈り願う祝い歌として人々に広く愛唱されていったもののようです。上から強制して歌われたものではないのです。しかも、無名の民の歌です。わが君とはあなたの事で敬愛を込めた言葉です。君は広く対者を言います。
万葉時代、そして現在も皇居では毎年歌会はじめがあり、老若男女、地位名誉に無関係に歌を募集し、入選者は皇室に呼ばれる歌会がありますね、こんな庶民的な皇室は世界にありますまい。こんな素晴らしい日本の国歌は世界に誇りうるもので先祖の英知に感謝しなくてはいけません。君が代を軍国主義などという人間はどうかしています。外国国歌の歌詞を知らない無知極まりない愚かな人達だといえます。誇りを以って堂々と声高らかに歌っていい日本の国歌であります。

ついでに言いたいのは、誕生日の歌です。英語国民でもないのに、英語で歌うハッピーバースディの歌ですね、なぜ英語で祝わなくてはならないのですか、ここは日本国ですよ。私は全国各地のロータリークラブでも聞くことはなかったのに帰郷して、鳥取北ロータリーのメンバー時代に知りました。藤山一郎先生作詞の素晴らしい日本の誕生歌詞があるのです。曲は同様ですが、ご披露します。ここは日本です、大いにこの素晴らしい日本の誕生日の歌を歌って欲しいものです。「祝えや いざ 君の誕生日 いついつまでも健やかなれ」であります。英語の歌よりしみじみとした友愛の感情が伝わってくるではありませんか。

日本人の欧米かぶれはもう完全に卒業しなくてはいけないと思います。


(
上述歌詞の回答。1.ソ連 2.中華人民共和国 3.フランス 4.英国 5.アメリカ 6.日本。)

鳥取木鶏クラブ代表世話人 徳永圀典