竹中金融大臣とメガバンク

私は決して政治的な発言をしている訳でもなく、ましてや人間の好悪、好き嫌いで発言している訳でもない。純粋に日本国経済の舵取りを誤って欲しく無いと願うのみだ。

竹中氏が金融大臣に就任した後の幾多の金融責任者らしくない発言を観察していると矢張りこの人は学者に過ぎないと思う。金融の本質を理解していないので為政者として重大な欠陥がある。

それは巷間に縷縷書かれているので今回は省略する。

1.だから、この日本経済のピンチに来て竹中君はレイムダッグ状態になっていると見る。彼の影響力は日々減少している。

2彼の一連の発言が端著となり遂にここまでに至った株価ではないか。矢張り、為政者として、金融のプロとして練れていないのだ。

3.最近は、塩川財務大臣の音頭が目立ち無責任極まりない。然し、彼はメガバンクを、旧大蔵省の犯罪的責任を、全く感じていない発言をするばかりだ。メガバンクは、政治が責任を回避して10年、否20年のツケ、国民経済運営の大失敗の結果、企業の大破綻、すなわち不良債権という国家規模の皺寄せをすべて引受けさせられて、戦後の蓄積資産を全て食い潰しているのだ。

4.10年以上前の大蔵省、現財務省は、銀行に対して豪も違反を許さぬ干渉ばかりしていた。箸の上げ下げだ。これは大蔵省も日本銀行でもそうだ。今になり銀行は何もしていないというが、絶対に大蔵とか日銀の意向に反対できないのだ、反すれば支店の認可も不良債権の償却も出来なかったのだ。木村剛など自分のいた日本銀行の責任をすり替えていて知らぬ顔であり、現今銀行頭取が退職金欲しさに不良債権の償却を渋っているとさえ講演で言う。彼は本当に分かっていないのではないか。日本経済の諸悪の究極の責任者は、

1.大蔵省

2.日本銀行

3.政治家

4.数代前の銀行頭取は有責である。
比較論では大銀行は被害者サイドにいる、と私は見る。

5.大蔵省と日本銀行が銀行検査で資産査定ーー融資の適否ーをする。ラインシートという奴だ。日本の中小企業など、会社のバランスシートだけで融資可能なものは少ない。個人資産をにらみながら融資したのが実情だ。それをカバーするのに不動産を担保に取るのだが、担保が無ければあの大蔵とか日銀の杓子定規のカチカチの石頭は不良債権として認定してしまうからね。今さら、これらの過去を勝手に忘れて、正義の味方のように、無担保融資をとは、馬鹿も休み休み言えといいたい。ATMの手数料さえ、ナンヤカヤ言うが、政治屋連中は分かっていないね。ムラ社会の政治屋に過ぎない、本物の資本主義がわからない連中だね。余程の法律スレスレをやらねば巨額の利益はあげられぬ。これでは、国から公的資金の導入など絶対受けてはならぬ。頑張れメガバンク、と叫びたい。平成15年3月15日