日本海新聞潮流に寄稿 平成15年4月3日

人類最高の良いこと

「日本は各地で侵略戦争をしたとペコペコ謝罪していますが、間違いです。あなた方こそ、血を流して、アジア民族を解放し、人類最高のよいことをしたのです。本当は白人が悪いのです。日本は敗戦しましたが、アジアの解放は実現しました。日本軍は欧米諸国すべてをアジアから追放しました。その結果、アジア諸民族は独立を達成しました。日本の功績は偉大です。血を流して戦ったあなた方こそ最高の功労者です。自分を蔑むのを止めて堂々と胸をはって、その誇りを取り戻すべきです」
オランダの元アムステルダム市長の発言である。

30年前、日中国交正常化時、田中総理が侵略を謝罪した折、毛沢東は言った。「謝る必要は無い、あなた方は我々を助けたのだ」と応じた。
最近の中国は忘れたふりをしている。

私はそれらを検証する。
欧州から西回りでコロンブスが米国大陸を発見したのは
1492年の足利幕府時代。
東回りはバスコダガマが喜望峰経由でインドに達したのは
1498年。
500年前、西洋を拠点に東西の双方向から対極の日本を目指し白人の世界侵略が始まる。
1543年ポルトガル人が種子島に鉄砲を伝えた。信長の頃、スペイン人ザビエルが鹿児島上陸。彼等は日本に到着する迄にアジア諸国を宣教師を尖兵にして布教と交易の名の下に視察し次々と植民地と化し16世紀はスペイン、ポルトガルが世界の覇権国でスペインはフィリピンを、ポルトガルはマカオを把握。17世紀はオランダが覇権国でインドネシア、台湾を確保。

1707
年大ブリテン王国成立。1765年英国で蒸気機関を発明し産業革命で飛躍発展のチャンスを掴み、スペインに勝利しインドを手始めにアジアに本格進出。オランダと英国の戦争も始まり、18世紀の覇権国はフランスと英国。19世紀は英国、ロシア、米国が覇権国。
中国、清は英国の為に阿片で亡国の惨状となる。フランスはベトナム、オランダはマレーシア、インドネシアを植民地とする。豪州には英国の囚人を入植させ原住民を殺戮。
これら白人諸国が幕末にかけて日本に押し寄せ交易と布教を迫る。

一方、西回りは
1620年、英国清教徒がメイフラワー号で北米移住。南米は既にスペイン、ポルトガルのものであった。
そして、
1776年米国は独立宣言し西進開始。太平洋を越えて遂に日本に黒船で開国を迫ったのが1853年。当時、北からはロシアが南下して朝鮮、日本を狙う。

このように白人によるアジア、米洲、アフリカ大陸の争奪戦であった。
米国はメキシコからテキサス、カリフォルニアを謀略で奪い、ハワイ、南太平洋の島嶼、フィリピンを植民化して日本に迫る。幕末には日本以外の世界は殆ど白人の植民地と化す。
アフリカは欧州諸国が国境を直線引きし分割統治。この
500年、白人はこれら植民地で何をしたか。
英国人は豪州で原住民を狩の対象にして皆殺しにした。本日は何匹とかの記録さえある。米国やアフリカでは原住民の黒人が奴隷として売買され、通算一億人殺されたと言う。英国は麻薬、阿片で多くの中国国民を廃人にさせた。
彼らの植民地は白人の為の、収奪、搾取、略奪の存在であった。彼らのゴッドは生贄を好んだのは歴史が示す、血の滴る姿のゴッドを毎日礼拝するやに見える。

アジアでも日本が狙われたが、
500年前に来日した宣教師ザビエルの記録がある。
日本人たちは、キリスト教の諸地方の人々が決して持っていないと思われる特質を持っています。-中略-日本に来るなら、真の謙遜が必要」

私は思う、黄色人種で唯一白人の植民地にならなかったのは、日本伝来のこのような国民の高い精神文化が齎したのだと。当時の中国は阿片でやられたし、500年の王朝、李氏朝鮮は、本元のチャイナ以上に保守的で儒教の形式的精神に毒されており頑迷固陋、世界の趨勢を見る目が無く、ロシアを始め白人に狙われ彼らの植民地化は必至で放置すれば日本に致命的な禍根を残すと考えられた。

弱肉強食とは敗者必滅と同義語。現今大マスメディアの国益無関心、政治家、外交官の使命感の希薄と軟弱さは眼に余る。毅然とした国益追及に欠けると国家は危い。
鳥取木鶏クラブ 代表世話人 徳永圀典