矢張りおかしい竹中平蔵

竹中が担当大臣となって彼の手法を観察し本ホームページでも度々批判してきた。明らかに現実的でない。彼にはアメリカへの何か水面下的な連携を感じて仕方ないのである。竹中は自分の不勉強を棚にあげて銀行を脅迫しているのだ、木村剛などは地方講演で竹中の代弁者として銀行頭取の高給とか高額退職金を言うがそれはバブル終焉直後の頭取達であり近年の頭取にはかかる主張は無関係に近い。当時の日本銀行の失敗を知らぬ顔であり厚顔無恥である、それが証拠に木村剛は新銀行の役員をする事となった、これは李下に冠の類いと同罪であり彼の主張はエゴである。

1.竹中は、過去の監督当局としての銀行指導とか黙約を一方的に破棄した。これは極めて重大であり信義に悖る行為であり財務省の有責者は責任を逃れて喜んでいるであろう。銀行は行政当局の指導に従っており、それを否定されたのだから同情して余りある。第一、政府の政策無能が10年間の大不況の原因である。その過程で銀行に国家的経済尻拭いをさせ銀行の懐を空っぽにしている。

2.現場感覚で竹中を観察していると、矢張り商売の呼吸とか現実を知らぬとの思いが断ち切れない。民間の競争社会の心理を知らぬ、これでは銀行も国民も不幸だ。

3.りそな銀行は政府系銀行のようになるであろう。第一線の現場に勇気と気概ある融資マインドを持たせなくては中小企業への融資など出来ない事を知らぬ。公務員はリスクテイクもない、りそなは、そのような銀行になってしまうと思われる。

4.銀行への業務改善命令が出された、しかもそれは来る9月決算に対してである。これは権力の濫用以外の何物でもない。銀行は社会の悪者に仕立てあげる最も好都合な相手なのである。3月決算の大幅赤字は銀行として如何ともし難い株式市場の悪化と金融庁命令による不良債権の大償却によるものである。銀行はこれに対して行政訴訟を起こしてやるがいい。アメリカでかかる事態は間違いなく訴訟である。こんな支離滅裂な監督官庁はあるまい。勉強不足の竹中は米国を向いているだけで国内は無頓着すぎる。銀行よ、怒れ。

5.竹中は去る10月日本と米国の税制の違いさえ知らずに繰り延べ税金資産の見直しを発表し、年内に資本注入の申請をしなければ恐ろしい事になると銀行を脅迫した。銀行サイドから日米税制相違を理路整然と反論されて引き下がったが当然である。かかる大臣は無能としかいいようがない。即刻辞職せよといいたい。

6.利益を上げよと竹中は言う、それには手数料と金利が主要テーマとなる。アメリカの銀行は経世経民の思想など皆無であり法律違反に近い大口の悪辣手法で利益をあげているのだ、日本の銀行にそれをせよというのだ。とんでもない竹中だと思う。日本の銀行が竹中の言うように利益至上主義に走ったら一体全体どうなるのか、竹中は本当にバカな男である。

7.リチャード・クー氏が主張している。竹中は「金融機関は資産運用で利益を上げるのが仕事だ」と言う。資産価値がドンドン下落している時にでも銀行はそこで利益を上げる義務があると言うのだ。それを可能にする唯一の方法は、銀行に無条件で保有資産の空売りを認め奨励することである。と言っている。矢張り竹中を大臣にしておいてはおかしいというのは正しい認識である。

8.直接金融時代となり日本の銀行はオーバーバンキングである事は間違いない。これをどうするかの明快な政策の道筋が見えない。

平成15年8月24日