重大な転機の到来か、ドルの覇権

1.世界の不良債権ーーそれは言わずともがなのアメリカの過剰債務、二大巨大赤字ーー貿易赤字と財政赤字である。
2.アメリカとEUは熾烈な為替の綱引き中であろう。ーーアメリカの双子の赤字解消を迫っている。
3.アメリカは世界中から一方的に借金をして国内経済の成長を保持している。
4.このような世界経済の不均衡が何時までも続く訳がない。早晩破綻せざるを得ない。ーー最早や猶予がない。大統領選挙まで持たないのではないか。
5.日本は禁じ手である、猛烈なドル買い支えをしている。万一、アメリカのこの構造問題の調整が始まると深刻な影響を受ける。円の信任が失われたら、単なる円安に止まらず、世界のマネーが日本から逃避してしまい、株は暴落し、遂にハードランディングしてしまう。
6.あのプラザ合意の時のような転機が今年中にあり得るのではないか。いずれは百円割れは必定ではないか。
7.日本は、造船・鉄鋼と久方振りにブーム的で中国の膨大な需要に支えられて持ち直している。然し、上述のような事を考えると、崖っぷちにいるように思える。
8.銀行の不良債権問題も小康状態で決して無罪放免ではない。
9.日本の国家予算、半分は国債に依存している。年々増加中である。これもいつまでも続けられまい。選挙が終われば、遂にあらゆる問題が吹き出てくる予感がする。戦後の抜本的処理をしなくては行き詰る。放置すれば、預金封鎖・現金・預金への課税とかも視野に充分入り得ると思える。
10.このアメリカの゛現実は、ドル覇権、即ちアメリカ覇権の終焉を意味するかもしれない。そのような事にならぬように「死の商人」が世界の無頼退治をと勝負をかけるかも知れない。混沌とした世界情勢が待ち構えているように思える。
平成16年3月22日