関西百名山 登山記録61 金糞岳 海抜1317米 
平成16年6月21日
参加者 森川、清水、長戸、高橋、小川、繁益

 
 6月21日午後台風6号が近畿を縦断、日本海へ抜けた翌日正に台風一過のサラットした空気が肌に心地良く快適な登山日和であった。今回もH.H.Cに合流、総勢25名で定刻8時千里中央出発。車の流れも順調で三上山、霊仙山、伊吹山がくっきりと青空に映え、車窓よりの眺めは申し分なかったが、目的地に近付くにつれ草野川に水量が梅雨時とは云え異常に多く台風の影響を懸念していたところ、林道に入るや落石が散乱し予定していた追分登山口の200m程手前で下車を余儀なくされた。
 
 登山口出発10時45分 中津尾根コースは足元は熊笹に頭上はブナ、雑木林に覆われ日差しは妨げたものの風が通らず眺望もきかず、前日の雨で滑り易くダラダラした長い登りを汗を拭きふき歩きとおす。時々山野を見付けた熟女達の歓声が重苦しい気分を和ませる快適とは程遠いシンドイ登山りであった。
 
 990m登山口11時45分 ここで初めて眺望が開け遠く長浜市街を通し琵琶湖が俯瞰し得たが、何処かの海岸線を見ている様で平面的で今一つ感動が薄かった。
 
 小朝の頭 12時20分と略々予定通り到着。やっと金糞山の山頂を見上げることが出来た。
 
 H.H.C用意の弁当で昼食休憩。12時45分出発、約1時間の苦行の末13時50分金糞山頂上の石碑を右に見付けほっとするも、リーダーは無情にも女性軍を引連れ歩みを止めず更に進み尾根を下がること約10分強、白倉山稜線を見る処まで足を伸ばした。此の辺りからの湖の眺めは素晴らしく、白倉山に至る緑深き稜線越しに竹生島を含めて北琵琶湖の立体的な風景が、先に見た平面的な風景との対比で一段と印象的であった。此れを見せたい為に足を伸ばしたとの説明にも納得出来た。
 
 頂上に引き返し小休止、山頂は眺望がきかず記念写真を撮り14時25分出発往路を引き返したが、滑り易く意外と時間が掛り追分登山口16時35分と約30分遅れで下山した。その後JOY伊吹で入湯、道の間違い等もあり最終梅田到着は午後9時30分であった。
 
 労多くしてあまり報われない山行であった。滋賀県第2位の高山に登った記録は残せたものの満足感は今一つ、而し奥滋賀の山々も奥高野、熊野の山々と同様、谷深く緑濃く日本の自然の素晴らしさを満喫させて来れた事は確かであった。
(文責・繁益幸雄)
 
 夏至の湖霞み沈むや竹生島      森川礼次郎
 うなだれてササユリ咲くや恥ずかしげ   清水猛
 梅雨の間に高き伊吹は一人立つ    長戸武紀
 伊吹の湯梅雨山帰り疲れとる      高橋敬治
 老いの道苦行と化すや梅雨の山     小川道弘
 金糞山ささゆりに沸く登山道       繁益幸雄
 奥滋賀の山襞深く金糞山         繁益幸雄