日本海新聞 潮流寄稿 平成166月1日

消えた言葉

世間で「革新系」という言葉を使用しなくなって久しい。戦後一貫して一昔前までは、社会党とかの、所謂、革新系がさも日本の未来を開く時代の趨勢であるかのように使っていた。

九年前の私的メモ「日本社会党潰瘍痕」がある。

“最近は一般大衆まで周知の事実となったが、戦後の日本がこの病気にかかっていたことは明白だ。国民という医師が明快に病名を指摘しないので自然死を待つしかあるまい。あの衆議院議長になられたお方は、その革新系の最たる存在であられたが、ご自分の党が戦後一貫して国会で、座り込みとか、反対、反対と大混乱させていたのをお忘れであろうか。情けない国会だと多くの国民は思ってきた。そのお方が政権党、民間感覚で言えば窓際の係長が一気に会長様になられたようで違和感を覚えました。案の定、政権与党となられても鍛錬不足でした。矢張り一国を統治するにはそれなりの人物・哲学、現実感覚、治世経験が必要だと国民も再確認しました。社会党は、反対のみ唱える政党だったが政権党になったここで、お得意の歯切れの良さで、戦後の社会党の主張は間違っていたと言えば、日本のジャンヌダルクとして、燦然と日本歴史に輝いたでありましょうに。この社会党を称して「革新系」と戦後ずーと言い続けてきた大マスメディアのミスリードも指摘したい。流石に、今更使用できない程、戦後日本の革新系なるものの、思考と頭脳の硬直性は明白で今や風前の灯である。社会党は、陳腐な憲法を始めアメリカ占領軍命令による諸制度を頑迷固陋に守り続けてきて消滅した。”

それでは、「保守」とは何か、私は「自らの民族、国家の良い歴史、伝統を守りつつ時代の趨勢に賢く合わせて改革前進」するのが保守の概念だと思っている。決して、保守は封建と同義語ではない。

社会党の議員でもあったあの佐藤観樹、国家公安委員長を経験しておりながら、太った豚のような風貌となり国民の税金を詐欺という泥棒をして一億円も貯めこむテイタラク、夫婦とも捕まったが当然の帰結。この方も付け刃のデエジンでした。国民が支払ったお金を詐取したのだから、レッキトした大泥棒だ。

あのお偉いお方の秘書も佐藤と同じ手口、辻元とやらも詐欺泥棒だったし、あの偉いお方も国民年金保険料を初当選以来全く納付なし。庶民の味方だ、革新だと言いながら裏でこんなザマがあの革新政党の舞台裏だったんだ。
どこかの、労働基準局や警察も詐欺のような手口で堂々と公金を裏金にする、国民の税金で飲み食いするのだから、泥棒と同じでやりきれない。返金したらいいと言うような性質のものではあるまい。

政治は最高の道徳でなくてはならないのだ。最近は、嘘は泥棒の始まりとの俚諺を変更して、嘘は国会議員の始まりとでも皮肉を言いたくなる。真面目に生活している庶民は心から怒りを覚える。

これでは、日本国家も社会も絶対に良くならない。為政者、師表に立つ人達こそ襟を正して良い見本を国民に示して貰いたい。

中国の首脳や他の外国の国会議員が、将来、日本という国は消滅する、とまで言っている。

国が無くならないためには、二千年の歴史ある国民が伝統・歴史を大事に自らの拠って立つ歴史的、固有の精神を取り戻すことが必須である。本来ならば、わが国は、ここらで鎖国して外国との交際を避け、自省する時期である。沈思黙考して自ら省み、自分を見つめ直す、自己の原点復帰が肝要な時である。江戸時代とか、昔の独裁時代なら、鎖国を選択したであろう。無防備な日本人となっている。
鳥取木鶏クラブ代表世話人 徳永圀典