子の泊山 海抜906.7米 烏帽子山 海抜909.2米

平成16年7月21日ー22日 
参加者 森川・清水・繁益・安東・高橋・長戸・小川 


気象観測史上最高の千葉40.2度、翌日の甲府40.4度が記録された次の日の7月21日、22日一泊二日でこの度世界遺産に登録された『紀伊山地の霊場と参詣道』の一部の関西百名山「子の泊山標高906.7m、及び「烏帽子山標高909.2m」に登山して来ました。
今回の登山は、「熊野三山」に近い熊野古道の一部で、修験者が駆け抜る山道で山岳霊場と下界を結ぶ険しい道でも有りました。鬱蒼と繁る山林下の山道では有りましたが、汗は滝の如く流れ、この季節通常は2リットルで済む飲み水も両日とも3リットルを超えました。
JR紀勢本線で新宮駅は天王寺よりは遥かに遠い南紀の山でも有りました。特急で片道約4時間。JR天王寺ー和歌山ー串本ー紀伊勝浦ー新宮。

『子の泊山』  新宮駅ー登山口ーやまびこ新ー朝里辻ー子の泊山ー同道下山。
同山は三重県の最南端の山。日本広しと云えども千支の『子』の付く山はこの山のみ。子の年には登山客が多いとか。
眼下に熊野川がゆっくりと流れていたが、登山口より急登につぐ急登で些か閉口した。山の名前はその昔、この山中に蔵光と云う平家の落人が住んでいた。南北朝争乱の折に蔵光主従70余人が寝泊りした岩窟で枕を並べて討死した悲劇に由来するとか。山頂からは南に大平洋と、那智の山々。西に果無山脈。北に大峯・大台が見られた。
下山後は熊野速玉神社、神倉神社に参拝した後、南紀勝浦温泉・温泉民宿「岩波」に投宿。入浴の後は活造り盛り合わせで一杯やり明日に備える。

『烏帽子山』
宿ー大門坂ー陰陽の滝ー林道出会ー烏帽子山ー高田に下山。
同山は那智川源流部に屹立する鋭峰で、主峰烏帽子山を中心に西に光ガ峰、大雲取山、船見峠、南に妙法山の山域を那智山と総称されている。山頂直下にはこの山のシンボルである帽子岩の大岩がそそり立っていた。山岳修行の祖、役行者の残して行った帽子がそのまま岩に成ったと伝えられ、その岩の形が烏帽子に似ている事に名前は由来するらしい。那智山を背に、133mの大岸壁を一気に流れ落ちる那智の滝は有名であるが、我々は高田に向かう。
山頂の眺望は殆ど無し。我々は流汗が酷く、飲み水が不足して滝を求めて急ぎ下山した。山中の谷間で湧き水を見付けた時は正に地獄に水神でありました。
やはりこの世に神は居た・・・。ありがたや!(文責 安東満雄氏)