このような小泉総理なら倒閣だ! 

私は、終始一貫して小泉総理を評価してきた。然し、下記の平成18127日付サンケイ新聞の記事のような小泉氏なら、断固として総理退陣を要求する。

平成18127日 徳永圀典 

皇室典範改正 広がる慎重論 首相は強硬、反小泉を警戒?

 政府が今国会への提出を目指す女性・女系天皇を認める皇室典範改正案に、「女系天皇は皇統の断絶だ」と危機感を募らせた男系継承尊重派の包囲網が強まっている。政府・自民党内に提出見送り論が高まる中、小泉純一郎首相は「今国会で成立させた方がいい」と強気の姿勢を崩さない。このため、党内からは「首相は郵政民営化の時と同様、反小泉勢力による政局ととらえている」などの憶測が出ている。

提出見送り論

 今週に入って、与野党第一党の国対委員長が相次いで「非常に反対論が大きくなっている」(自民党の細田博之氏)「拙速に決める話ではない」(民主党の野田佳彦氏)と、改正案の提出・審議に慎重な姿勢を表明した。特に細田発言は「やめた方がいいという官邸へのメッセージ」(国対関係者)とされる。

 二十六日、自民党の伊吹文明元労相は派閥総会で「皇室典範は憲法と対比されるべき基本法だから、その改正は野党ともかなり話さないといけない。皇室と政府に心の通い合う対話の関係も築かれないといけない」と述べた。久間章生総務会長も典範改正に慎重な考えを改めて示した。

 超党派の保守系議員でつくる日本会議国会議員懇談会(平沼赳夫会長、二百四十二人)も総会で「法案を強引に上程すれば、国論は分裂し、天皇のご存在の意義を損なう」として拙速な改正案提出に反対する決議を採択した。

 また、学者ら有志でつくる皇室典範問題研究会(代表・小堀桂一郎東大名誉教授)は同日、緊急記者会見を行い、問題解決の方策を提言した。

 提言は、(1)特別法を立案し、元皇族とその男子子孫に皇籍に復帰してもらう(2)皇室会議が対象者の中から年齢、経歴、適切な人数などを考慮して復帰をお願いする(3)復帰した者の皇位継承順位は、原則として現行の皇室典範の規定を適用する−など具体的な内容だ。

切り崩し図る

 首相は二十六日夜、「皇室典範に関する有識者会議」の吉川弘之座長(元東大学長)ら同会議メンバーと首相公邸で会食し、皇室典範改正案について「今国会で成立させる。安心してください」と明言した。首相に近い自民党幹部も各派の中堅議員に典範改正に反対する会合に出席しないよう呼びかけるなど、男系尊重派の切り崩しを図っているようだ。

 改正案提出見送りを進言した自民党議員は「首相は非常に硬く、私の意見は退けられた。改正案反対の動きはこれ以上広がらないとみている」と話す。

 首相が強硬姿勢を崩さない背景に、郵政民営化関連法をめぐって対立した平沼元経産相が改正案反対議

皇室も改革?

首相の独特な考え方が、今回の皇室典範改正へのこだわりにつながっているとの観測も自民党内で広まっている。

「小泉さんには、伝統や文化より合理化だという頭があるんだろう」

 自民党長老の一人はこう分析する。また、首相の宮中行事に対する言動を目撃した複数の関係者は、次のようなエピソードを紹介する。首相は、天皇が神々に新米を供え自身でも召し上がる新嘗祭に参列した際、「暗いから見えない。電気をつければいいじゃないか」と主張。周囲に「だから皇室はもっと開かれなければならないんだ」と話したという。

 また、歴代天皇、皇后らの神霊を祭る皇霊祭に参列したときには、宮内庁長官に「中で何をやっているのか」と質問。天皇、皇后両陛下に三権の長らが祝賀を述べる国事行為である新年祝賀の儀では、燕尾服着用を求める宮内庁側の要請に応じず、儀礼上、ふさわしくない紋付きはかまで通し「皇室ももっと改革が必要だ」と主張したという。

関係者の一人は「首相は皇室の神秘的な伝統などは、不合理だとしか感じないのではないか」と危惧(きぐ)を示している。