2月「時勢俯瞰活学」 徳永圀典

1.   国の債務1000兆円は「ウソ」

 日本政府の債務残高-2013年度末 1025兆円。

 この中には

1.   外国為替資金特別会計による政府短期証券借入116兆円が含まれている。これは同額のドル建て資産がある?2014年3月末外貨準備高は1兆3千億ドルある?だから債務ではないのだ。

2.   財政投融資特別会計への預託借入160兆円は、政府系金融機関や地方自治体へ貸出相当であり純債務でない、反対債権を持つ。

3.   この2項目だけで276兆円、だから国の債務は744兆円だけである。

2.   日本国のバランスシートの純債務は477兆円。

 国の財政収支は債務残高だけでなく貸借対照表で

 判断すべきである。

1.   日本――2013年末のグロス債務は1117兆円だが資産が640兆円ありネット債務は477兆円に過ぎぬ。--ほぼ国民総生産高。

2.   米国---20139月末のグロス債務は1939兆ドルは国民総生産高にほぼ同じ。

 

3.宮本一三氏(元大蔵省審議官、元衆議院義医院)

見解

1.日本国債は絶対にデフォルトしない理由。

 1.国債は全て円建て。

 2.国債消化は殆ど国内、外国人保有は5%。

 

2.同氏による次世代への債務先送りにならぬ理由。

 1.公的年金残高200兆円は敗戦時はゼロ。

 2.対外純資産は2013年末で325兆円の世界ダントツ。敗戦時はゼロ。(参考。二位中国207兆円、三位ドイツ192兆円)

3.心配不用の日本の国債

 1.2014年度国債利払費 10兆円

 2.日銀の国庫納付金

  2014年3月日銀保有国債198兆円、その国債利息8057億円は日銀の収入で国債納付金は5793億円。

  これは米国国債も同様で輪転機を回すだけで高額の利息を稼ぎ国庫に納付している。

 3.2014年末、日銀は国債買い入れを進め2015年末には国債の半分程度を保有することとなる。

  その場合、国債利息10兆円の半分が政府から日銀に支払うが、これらはいずれ国庫納付金として政府に戻るので実質的に国債利払いは半減される。

3.   仮説、日銀が100%国債を保有と仮定、(744兆円)。日銀が国に対する債権?国債?を放棄すれば、「一件落着」となるとしている。日本は心配ないのであると。