2月13日 民族とは精神である その二

もし、さような場合に陥った時、いかにしてこの日本の民族、同胞は救われるか。これは、もう精神でなければ救われませぬ。絶対に物質では駄目であります。

あの名高いギボンの「ローマ衰亡史」という名著があります。彼はその中でつぶさにローマの衰亡の史実を検討して、その結論の一つとして、民族とは何ぞや。民族とは精神である、ということを論断しております。つまり形のある民族というものは実に頼りないものだというのです。