2月17日 険夷一節
険(けん)夷(い)一節(ひとふし)という言葉があるが、この「険」というのは逆境という意味です。それに対して「夷」は平らか、つまり順境。順境・逆境、一貫して変わらんというのが険(けん)夷(い)一節(ひとふし)である。逆境と順境とで志を変えるようでは学を語ることはできない。夢覚めて趣が変わるようでは道を語る事はできない。覚めても夢を見ても変わりがない、これが一節です。
「夷」という字は面白い文字で、これには「平らか」、「順境」という意味と同時に「常」、変わらないという意味があります。 東洋人物学