227日 青年の大成

 人間は出来るだけ早いうちに、できるだけ若いあいだに、自分の心に理想の情熱を喚起するような人物を持たない、理想像をもたない、私淑する人物を持たないのと、持つのとでは大きな違いです。なるべく若い時期にこの理想精神の洗礼を受け、心の情熱を燃やしたことは、たとえ途中いかなる悲運に再会しても、いかなる困難に出会っても、必ず偉大な救いの力となる。若いときにそういう経験を持たなかった者は、いつまでたっても日陰の草のようなもので、本当の意味において自己を延ばすということができない。ことに不遇のとくに、失意のときに、失敗のときにこの功徳が大きいのです。           青年の大成