228日 都市発達と人間 その三

 処がメトロポリスがメガロポリスに、メガロポリスがエキュメノポリスになるにしたがって、だんだん個性というものがなくなり、従って生命が乏しくなって、一つの複雑な、殺風景な、雑駁な共同生活体になる。徹底して言うなら、人間世界がまるで大きな鳥小屋か兎小屋みたいになってしまう。恐るべき大衆の雑然、紛然たる群居になってしまって、そこには何ら人間的な情趣、生命というようなものがなくなっていく。