見えて来た仮想通貨の世界的認識

ビットコイン、通貨なら「安定と安心」が必要だが、ビットコインは投機の対象になりすぎていると私は発言しました。私の認識は正しかったと思います。

 

どうやら、世界の識者の共通認識が固まりつつあるようであります。

 

ダボス会議という有名な会議が年一度あります。この会議は、世界の指導者クラスの各界の大物が集まり発言します。

ダボス会議

スイス・ジュネーブに本拠を置く非営利財団、世界経済フォーラムが毎年1月に保養地ダボスで開く年次総会。世界経済や環境問題など幅広いテーマで意見交換する。世界の主要企業約1千社からの年会費(330万円)や参加費、スポンサー費で運営。今年は世界各国の政財界のリーダーや学者ら2500人超が出席した。ドイツ出身の経営学者クラウス・シュワブ氏が71年に創設。87年、西ドイツ(当時)外相の演説が冷戦終結の始まりを示したとして注目を集めた。政財界のトップが主張や存在感をアピールする場としても活用するようになり、ダボスでの議論は世界に強い影響力を持つまでになった。日本からは森首相(当時)が現職の首相として初めて出席。08年の福田首相、09年の麻生首相と2年連続で演説している。

 

今年はトランプが出席した。

エール大学シラー教授はビットコインは「生活で永続的に使われるとは思えない」と発言しました。投資家が値上がりに期待する現状に警鐘を鳴らしました。

 

シラー教授は、金融とITが融合したフィンテック技術の重要性を強調しビットコインは利己的通貨だと否定的に認識を示しました。

万人の使用する通貨には信用が背景に必要でなくてはなりません。

シラー教授は、ビットコインなどの仮想通貨は「マネーと呼ぶための基準を満たしていない」と説明しました。

値動きが激しく貯蓄の手段として不安定、用途が限定的だと発言しています。

だが、スエーデンの中央銀行副総裁のスキングレー氏は、「現金は時代遅れになりつつある」と発言しています。スエーデンはデジタル通貨e-クローナを発行しています。

 

仮想通貨の10年先の見通しに就いて、10年間ではビットコインが規模や経済への浸透の面で、主要な通貨になるとは考えられない。通貨の代替え手段としては魅力に乏しいと発言しています。

 

    平成3025

 

 徳永日本学研究所 代表 徳永圀典