2月6日 近代文明の無反省発達その三

新聞や雑誌といったような、マスコミの方面を見ましても実に多種多様な、殆ど停止することを知らない。週間雑誌というものがちょっと流行り出したと思ったら、もう二百種以上の週間雑誌が出ている。新聞そのものが新聞というより、もう雑誌のようになってきている。朝起きてから寝るまで、文明の便利な刺激に追われて、だんだん文明人の心理は、ものを考えたり味わったりする余裕を失くしつつあるのであります。いろいろの面から今日の社会人というものは、己れを無内容にして己れを機械的にして駆り立ててゆくのであります。その結果は恐ろしいことになる。