未曽有の国難である

 

金融危機は既に20年前だが、その1998年後の自殺者はそれ迄の2万人から3万人に増えこの14年間に十数万人の自殺者があった。

 

今回のコロナ感染による経済危機は、金融危機の経済ダメージより遥かに深刻で破壊的である。

財政のバランスは崩れるのは止むを得ない。

未曽有の国難だからであります。

 

コロナ第二波は思ったより早く到来した。

人間の心理の弛緩である。

現代人は「おしなべて辛抱が出来なくなっている」

と洞察する。

オンオフの繰り返しとなるのではないか。

 

根本的には、ワクチンを全国民に打つまでは、

1.願いと  2対処療法

しなかい訳で、ワクチンが今年中に完成したとしても全国民に打つにはやはり半年や一年はかかる。

世界中がワクチンを打つなどここ一年で可能な筈はない。

オリンピックなど、無理だと思っている。

経済回復と感染防止の両立を求める「道」を求めるしかないと思う。

「検査」「追跡」「待機」により社会不安を解消して行くしかないのであります。

人類の歴史は「感染症との闘い」、それが歴史の転換期になっていた。

 

少し調べました。

私は、紀伊半島は海岸沿いから山々まで、実に

縦横無尽というくらい歩いています。

 

南部地区の家々の門札の傍に、紙が貼ってあります。

「蘇民将来之子孫也」です、

実は祇園祭の時に京都でも配られる、

これを「粽」というのですね、ちまきと読む」

 

これは一種の「護符」です。

戸口に張れば疾病が家内に侵入しないという。

昔の人々はこれで防いだのです。

 

その話は

蘇民将来という人物が、ある旅人に親切にして留めてあげた、恩義を感じた旅人は

「お前の家を疾病で守ってやると」言い多くの人々疾病で死んだが守られたという故事に由来しています。

 

当時の感染症ですね、これは「備後の国風土記」によります。

 

古代から疾病はみなシナ大陸からであります。

30代敏達天皇、31代用明天皇、

聖徳太子のお父さんは用明天皇です。

この頃は大陸からの文化流入し大陸との往来が盛んであり「疱瘡、天然痘」が流行っています。

この敏達、用明天皇も疱瘡で死んでいます。

聖徳太子の母も妃も天然痘で死んでいます。

 

11代崇神天皇の時も疾病が蔓延しています。

 

奈良の大仏建立は聖武天皇、天平時代ですが、

天然痘が大流行した結果大仏建立です。

 

国家として律令が出来、中央集権ですから、地方から都会に人が集まったのです。

天平7年 735年頃です

当時の人口の三割100万から150万が天然痘で死んだとの研究もある。

 

宴会好きの権力者、藤原4兄弟も揃って病死しています。

ローマ時代、

紀元1年頃のプルターク英雄伝によりますと、

夏だというのに多くの人が一緒にゴタゴタと小さな家やバラックに詰め込まれて、互いに疾病を移しあうと当時の「三密」を指摘している描写がある。

こうして観察して分かりますように、洋の東西を問わず人類は疾病との闘いの歴史であります。

そしてみな大陸から来ています。

 

さて、

コロナ第二波、第三波となり年末まで経済停止状態となるとマイナス10パーセントの可能性があるそうです。

経済損失は25兆円から50兆円の予測もあります。

将に「国難」です。

我慢、辛抱が特に必要ですが、昔の時代と異なり、

「快適な待機」は可能な現代です。

 

三月期決算を展望しますと、

自動車はトヨタは手元資金潤沢、日産は11年ぶりの赤字。飛行機は総合的には全日空が有利な立場と言われている。鉄道は、利用者94パーセント減少の衝撃。

バスも地元の日の丸も日交も95パーセント減。

マスクしたら女性の口紅不要となり、メーキャップ系は全滅的、資生堂も利益95パーセント減。

電機、停滞感はパナソニック。

銀行は、三井住友がトップ、経費率が抜群に優れて低い。

外食系、ファーストフッドが軒並み増収です。

デパート、長期低迷に追い打ちをかけられている。

東京の三越伊勢丹は前年比8割減、

スーパーは伸びています。  

令和283

徳永日本学研究所 代表 徳永圀典