田舎者
「濡需なる者は豕の蝨これなり。疎鬣を択び、自から以って広宮大囿となす」(荘子・徐無鬼篇)
濡需なる者とは、外に広大な世界のあることも知らず、飲んだり、食ったり、泣いたり笑ったり、日常的な生活の中に埋没している人間のことである。荘子によれば、それは豚にたかっている蝨のようなものだという。
何故なら、ブタの毛のマバラナ背中のあたりに住みついて、恰も大邸宅に住んでいるかのように太平楽をきめこんでいるからである。
だが、ブタの虱の太平楽は束の間の平安に過ぎない。やがてブタ殺しがやってくると、ブタを殺して下から火をつけると、虱もブタと共に丸焼きにされる。
大状況が変われば、小状況の平安など、あっと言う間にふっとんでしまう、ということだ。アメリカとて例外でないことが証明された。
日本人も同様、狭い島国世界の富貴・栄達・独りよがり・に安住して広大な世界に目ざめない限り、本当の平安は得られない。
戦後は、国家あっての国民という認識が反日・メデイア・左翼により薄くなっている。
日頃から国家とか、公の認識が少しもない連中に限り、すぐ弱音を吐く、こんな連中は、反日ばかりで、彼らに税金を注ぐのは勿体無い、彼らのいいなりでは、国家は潰れる。
公・国家に常日頃、貢献しておけ。
そこに濡需なる者の危うさがあると荘子はいう。
徳永日本学研究所 代表 徳永圀典