徳永圀典の書き下し「日本国体論」その三

平成20年9月

 1日 アーノルド・トインビーの予言 世界的歴史学者アーノルド・トインビーが伊勢神宮に参拝して「この聖地に於いて私はすべての宗教の根底的統一性を感得する」と感動し毛筆で署名した。神道こそ地球人類の危機を救うと、人類の大英知トインビーが予言した事に日本人は矜持を持ってよい。
 2日 宣言「日本の神様は地球環境保護神」

そこで、私は「日本の神様は地球環境保護神」だと宣言する。以下はその精神内容である。

 3日 @(自然崇拝)

日本神道は
人間に幸せをもたらす森羅万象の偉大なるものを神として(あが)める。

 4日 A(先祖崇拝 人間の幸せを築いた古代の偉大な人物も神として崇拝する祖先崇拝の思想で貫かれている。この敬神崇祖が神道の基本。
 5日 B(森林は命の根元) 森と水は人間や万物の命を育てる元として、こよない感謝の対象とする。
 6日 C(日本の労働は欣労(きんろう))  太陽は全生命の根源、その化身の天照大神(女性)は自ら働かれ機織(はたおり)された。天皇自ら田植えをされ、皇后も養蚕される伝統が続いている。働くこと、手を使うことは日本の美徳。
 7日 D(大地・住民保護) 森の中のお(やしろ)に鎮座され、簡素・質素を旨として地域や住民を護り見守られる。
 8日 E(清浄清潔は健康の基本) 水は生命の根源であると共に清浄・清潔をもたらす、「ハラエタマエ・キヨメタマエ」を祈りの言葉とする。
 9日 F(先祖の祭り、人間の平等性) 人間は死ねば、誰でも神となり「(みこと)または(みこと)」と呼ばれる。
10日 G (資源尊重)

もったいない、簡素を旨とし、平安・豊穣を祈り、人間に素朴な健康生活をもたらす。

11日 H(平和共存)

和魂(にぎたま)は穏やかな心で人間に自然の恵みを教え平和に導く。

12日 I(人間は宇宙の一部)

日本の神様は大自然の心にかなう地球・人類生存の根幹原理そのものである。 

13日 「天皇と日本国」

このように、天皇は「日本固有の道そのもの」である。日本の有史以来、天皇は、百二十五代の数千年間、政治を超越した存在として日本民族の繁栄・発展を希求され続けているのである。

14日

戦争に負けても、国民統合の象徴として堂々と憲法にその旨規定されている。これを否定するのは、正しく「憲法違反」である。断じて、それは「憲法違反」である。

15日 日本人なら知るべき事・「二つ」 一、日本人とは何か
二、その根幹である天皇とは何かを信仰・宗教の如何を問わず、党派を問わずこの二つを究めなければ日本人に非ずであろう。
16日

これらの根本問題の二つをきちんと知らぬから、憲法、教育、大和魂、靖国神社問題に関する問題の本質が理解出来ず、混乱を重ねているのである。

17日 平安時代には既に世界八大文明

日本文化は、平安時代には既に世界八大文明として確立していた。欧米より遥かに高い文明を千年以上前から自前のものとしていた日本人である。

18日 文化創造の原動力とは

文化創造の原動力とは主体性、自主性、民族の固有性、独自性に依拠してこそ可能なのである。それが民族の生命なのである。

19日

その生命が、敗戦後、欧米文明の浸透を受け、民族の伝統を放棄し、日本民族としての「核心」を消滅しつつあるから國際情勢に翻弄されることになったのである。

20日

戦後の日本の社会の不安と動揺は、総て上述に起因するのである。

21日

その上に、アメリカに物理的支配を受け、電波、航空、思想、政治、経済等、今尚、属国の如く、悉く非日本化し、自己崩壊の過程にあることを強く自覚しなくてはならぬ。

22日

日本が、亡国の悲運を免れる為に、一日も速く、日本の魂を復元しなくてはならぬ。

23日

亡国と興隆の国検証 

亡国の真の原因は母国語を失うことであった。イスラエルとフィリピンの事例を研究する。 フィリピンは母国語を失い英語国民である。それはスペインとアメリカの植民地にされた過程で起きている。

24日 ユダヤ人の亡国 古代4000年の歴史を持つユダヤ人であるが、キリスト生誕の頃は、ローマ帝国の奴隷にされていた。ユダヤ人は領土を喪失し亡国したのである。
25日

ユダヤ人を奴隷にした国々とは、エジプトに340年間、バビロン、アッシリア、ローマ帝国で通算1000年間である。

26日 ユダヤ人
祖国再建

亡国したユダヤ人は、奴隷生活1000年、亡国後地上を放浪2000年、併せて3000年間他民族に虐げられ、苛められながら、第二次大戦後、遂にイスラエルという国家を何故建設し領土を復活させることが出来たのか。

27日

それは、ユダヤ人が、世界各地を流浪し続け、バラバラになり各地に居住していても、民族の言葉を始め、民族の伝統・思想等の「民族固有の精神」を子々孫々に伝えてきたからなのである。

28日

具体的には、彼らの預言者の言葉とユダヤ思想を固く確信し、神に祈り続けて来た結果である。

29日

このように、国土・財産等を一切失っても、彼らの民族固有の道・精神を守り抜いてきたからである。

30日 国家とは

国家とは「物でもお金」でもない、母国語であり民族の伝統であり民族の精神・魂なのである。
現在の日本を見れば、民族の精神・伝統は廃れ、国語さえも危殆に瀕していると断言できる。政治家始めますメデイアが見識を持たぬままいかに多くの英語が巷間に氾濫していることか。