日本文化は平和文化   日本海新聞 平成27年1月6日 「私の視点」欄に寄稿。

 敗戦後、廃墟の中から立ち上がった日本、現状を総合的に戦勝諸国と比較して見れば、日本の素晴らしい発展と進化の現実に目を見張る思いである。

 なぜ日本が常に発展し日本文明が世界中へ大きく流れ愛されているのか、それは日本民族が大自然を神様として崇(あが)めている事と無関係ではない。別の言葉で申せば、日本民族は、地球の原理と共に生きているからだとなる。

 大自然の根幹である太陽を天照大神とした祖先の英知に感動する。欧米の原理、即ち大量生産・大量破壊の原理が極限に達し地球破滅へ誘導している。地球の乗組員である人類は、今やその地球の反撃報復が日に日に迫り大災害を受けつつある。

 日本人の「もったいない」、東北大地震と大津波での被災者の姿勢は世界を驚かせた。日本人の生活の在り様が世界に向けて流れている。外国人に「クールジャパン」と言われる現象が起きているが、日本文化の原理は大自然の原理であり人間性に合致しているからである。最近の若い人ほど、肌感覚で、本物の日本の分かる日本人になりつつあるように思える。それは、日本の原理が理解されてきたからであろう。

 伊勢とか出雲の遷宮を見て日本歴史の素晴らしさを理解してしまった。出雲大社の若い神職が、自分の先祖は天照大神の次男の後裔(えい)ですといった。日本の神は人間なのである。神話の国かと思いきや、ノーベル科学賞受賞者は年々増え最先端技術国として更に進化発展している。

 このような素晴らしい日本人、私は、今こそ、「世界に教える日本」となっている事を特筆大書する。日本文化は「平和文化」であり「世界平和に相応しい文化」だと自信を持つべきだと申したい。

                        徳永 圀典(鳥取市馬場町、83歳)