新年にあたり 徳永岫雲斎圀典 敬白(つつしんでもうす)

 

(まこと)に日に新たに、日々に新たに、(また)日に新たなり

            (いん)(とう)(おう)(ばん)(めい)

 人間たるもの、この言葉に尽きます。

 宇宙の本質は絶えざる創造、変化、活動であり進行であります。

 それは万物の運行の基本原理であり、人間を律する大原則であります。

 従って上記の言葉は大宇宙の一生命である人間をも支配する大原則となります。

 常に自己革新し、変化し進歩するのが活学なのであります。

 本年も大いに学ぼうではありませんか。

素養

 平素の修養により身につけた「たしなみ」である。

 これは上に立たんとする人間には必須綱目であります。

経書(けいしょ) 

 素養を身につける為には経書を読まなければなりません。経書とは老若男女を問わずあらゆる人々に普遍的に、富む人もそうでない人も、順境にあろうと逆境にあろうと、如何なる場合にも離れることが出来ない、人生に最も原理的な指導力のある書のことであります。

「大学」も「小学」も経書、大学は人を治める学、政治哲学を説く。小学は日常実践の学問、如何に自己を修めるかという道徳の学問。