地政学に揺れる世界

マラッカ海峡

スマトラ島とマレー半島間の水深浅く、幅狭く、海賊

の跋扈する800キロもある海峡。

この狭い海峡を年間6万隻、世界の物資の三分の一が

通る。これはパナマ運河の三倍、スエズ運河の二倍。

ここを封鎖てれば中国経済は壊滅すると言われる。

 

もともと中国は、1949年の建国、敗戦後4年ですね。

建国以来30年間は、中国は、貿易と殆ど縁のない後

進的農業国でありました。自給自足的なこの時代も中

国は、外国から石油を買う必要はなかった、かなりの

石油は国産するし自動車も比較的少なかった。

 

でありますが、登小平の経済革命により一変した。

これにより、中国は、共産党による、独特の重商主義

的「共産国家資本主義」が確立したと言えます。

 

30年間の、この大躍進によ中国は毎年10%の経済成

長を遂げ歴史上最も印象的な経済発展と言われる。

 

結果、中国は、世界の工場へ変貌、

2014年には米国を抜き世界一の経済大国になった。

急速な工業化と輸出依存により、中国歴史に無い、海

上輸送路に大きく依存してしまつたのです。

世界最大の工業生産国は、世界最大の石油輸入国へ変

貌してしまつた。

中国はもこのマラッカジレンマに相当な神経を使わ

ざるを得なくなっている。

マラッカ海峡をコントロールする国は、中国のエネル

ギー供給路の喉元を抑えるのと同様になった。

換言すれば、マラッカ海峡を封鎖すれば中国経済は壊

滅するのです。    平成2915

   鳥取木鶏会 会長 徳永圀典